産業技術総合研究所(産総研)太陽光発電工学研究センターと、再生可能エネルギー研究センターは、さまざまな種類の太陽電池を自由自在に直接接合できる、スマートスタック技術を開発した。

多接合太陽電池は、さまざまな波長の太陽光を有効に利用し、超高効率化できる電池だが、製造コストが高いのが問題となっていた。


今回開発した技術は、複数の太陽電池セルの接合界面にパラジウム(Pd)ナノ粒子を配列し、電気的・光学的にほぼ損失なく接合するもの。短波長領域を吸収するガリウムヒ素(GaAs)系高効率化合物太陽電池と、長波長領域を吸収する安価な CIGS やシリコン(Si)を接合でき、CIGS 上に GaAs とガリウムインジウムリン(GaInP)太陽電池を接合した3接合太陽電池は、変換効率24.2%となった。

また格子定数が異なるため、結晶成長では接合できない GaAs 基板とインジウムリン(InP)基板を用い、それぞれの上に作製した太陽電池を4種接合した(4接合太陽電池)ところ、変換効率30.4%を得た。GaAs 基板は再利用可能なので、安価な超高効率多接合太陽電池の普及が期待される。

なお、この技術の詳細は、2014年6月24、25日、つくば国際会議場で開催された「AIST 太陽光発電研究成果報告会2014」で発表された。

産総研、多接合太陽電池を自在に作れるスマートスタック技術を開発
スマートスタック技術の模式図とパラジウムナノ粒子の電子顕微鏡像

従来のモノリシックスタックと今回開発したスマートスタック技術
従来のモノリシックスタックと今回開発したスマートスタック技術