米国 Google は、三陸海岸の景観を船に乗って洋上から撮影する「海からのストリートビュープロジェクト」を開始した。過去にブラジルのアマゾン川をボートで撮影した実績のある同社にとってとっぴな手段ではないが、「ストリート」という枠からは完全に飛び出した印象だ。

Google、海からの「ストリートビュー」撮影開始、それはストリートなのか?
海上を行くトレッカー

三陸海岸を広く撮影する
三陸海岸を広く撮影する

今回のプロジェクト自体はきわめて真面目なものだ。Google では、2011年から東日本大震災で地震、津波の大きな被害を受けた地域を撮影し、その被災の様子をパノラマ画像で記録する「東日本大震災デジタルアーカイブプロジェクト」を行っている。海からのストリートビューは、2011年から続く取り組みの一環として、陸側からに加え、新たに海側から三陸海岸を撮影する。

三陸海岸の田老、釜石、大船渡、陸前高田、気仙沼、南三陸、石巻、松島・塩竈エリアを中心に撮影する予定。撮影期間は数か月程度を予定している。

撮影には船からの撮影用に新たに開発した「船上トレッカー」を使う。通常の Google のストリートビューオペレーターによる撮影に加え、東北地方で地域に根ざしたさまざまな活動をしているコミュニティにストリートビュー撮影機材「トレッカー」を無償で貸し出し、協力を得る。

海からのストリートビューの公開は2015年初頭を予定しているとのこと。