NTT は、OpenFlow 仕様に準拠し、データセンターから広域ネットワークまで適用できる SDN ソフトウェアスイッチ「Lagopus」を、OSS として7月に公開する。

また、すでに OSS として公開している SDN コントローラ「Ryu SDN Framework」を活用した、SDN スイッチのテストセンターを設立する。

NTT、OpenFlow 準拠の SDN ソフトウェアスイッチを OSS として公開
OpenFlowスイッチのテストセンター

なお、6月11日からの「Interop Tokyo 2014」で、Lagopus の通信性能やインターオペラビリティをアピールするデモを展示する予定。

ネットワークを迅速に構築したり、柔軟に機能を追加するには、これまで専用 LSI によりハードウェアで実現されてきたネットワーク機能をソフトウェア化する、SDN や NFV が注目されている。

SDN はデータセンターを中心に導入が始まっているが、SDN の利点を広域ネットワークにも適用する機運が高まっており、SDN を構成するコントローラとスイッチには、多様な機能と、高い通信性能の両面が求められる。

SDN スイッチは、未来ねっと研究所が総務省の委託研究「ネットワーク仮想化技術の研究開発」の O3 プロジェクトに参画し、研究開発を進めており、2013年12月に 10Gbps の通信性能のある SDN ソフトウェアスイッチ、Lagopus のプロトタイプ開発に成功している。

「Lagopus」の適用領域
「Lagopus」の適用領域

一方、SDN コントローラは、NTT 研究所で2012年にソフトウェアイノベーションセンタ(SIC)が「Ryu SDN Framework」を OSS として公開、以降、機能拡張を行ってきた。具体的には、SDN の代表的な仕様である OpenFlow 対応のみならず、従来からあるネットワーク機器との連携に必要なプロトコルにも対応した。

未来研と SIC は、SDN に関する開発者と利用者の連携の場として、今回、新たに Lagopus を OSS として公開するとともに、OpenFlow スイッチのテストセンターを設立する。