経済産業省は、技術の進歩や安全性向上などの理由から、日本工業規格(JIS)について4件を新たに制定し、12件を改正した。

JIS とは、鉱工業品の品質の改善/性能/安全性の向上、生産効率の増進などのため、工業標準化法に基づき制定される国家規格。

5月に JIS 規格が制定/改正、光ディスク媒体の保存寿命推定のための試験方法など計16件
文書情報のライフサイクルとストレージメモリの関係

新たに制定された「長期データ保存用光ディスク媒体の寿命推定のための試験方法」は、CD や DVD などの光ディスク媒体の保存寿命を推定する試験規格。光ディスクの期待寿命として、保存データの95%が残存する時間(95%信頼性下限値)を推定する。安価で互換性に優れ、電力を使わずにデータを保存できる光ディスク媒体を利用したアーカイバルシステムへの利用環境整備のためだという。

光ディスクを用いたデジタルデータの長期保存のための アーカイブシステム
光ディスクを用いたデジタルデータの長期保存のためのアーカイブシステム

また、「包装−アクセシブルデザイン−一般要求事項」が改正された。日本では、包装や容器に、高齢者や障害者への配慮を取り入れてきている。今回は、国際規格をベースに近年の市場動向などを踏まえており、規格名称も国際規格に合わせた形で改正した。同改正により、高齢者などに配慮された日本の製品が 国際市場にも普及することで、より多くの高齢者などの利便性の向上が期待されるという。