米国 Microsoft によるマルウェア対策ソフトウェア「Microsoft Security Essentials」のアップデートが、Windows XP をクラッシュさせるという問題が発生。Windows XP を利用している企業に混乱を引き起こした。

マルウェア対策ソフト「Microsoft Security Essentials」で Windows XP が使用不能に
この問題が Microsoft の Community Forum  に報告されたのは4月16日。それによれば、Microsoft Security Essentials の最新版を Windows XP にインストールすると、"MsMpEng.exe application error" メッセージが画面に表示され、PC が起動しなくなったという。


Windows XP はいまも POS システムなどでは広く利用されており、そのシステム保護には無償の Microsoft Security Essentials が使われている。ニューイングランド州のあるテクノロジープロバイダーは eWeek の取材に対し、今回の件による影響について次のように述べた。

「Windows XP を利用している顧客のおよそ半数が影響を受け、彼らのビジネスは完全に停止した。ビジネスを再開させるため、我々は Microsoft Security Essentials をアンインストールするという決断をする他なかった」

アンインストールにより、ビジネスを再開することはできた。また、Microsoft もこの問題を数日後には解決している。だが、Windows XP を使用する人たちの間には、Microsoft Security Essentials に対する不信感が芽生えたようだ。

デスクトップ版の Windows XP はすでにサポートが終了した。だが、組み込みシステムや POS システムで使用されている Windows XP はサポートが継続されるはずだった。今回の一件は、そのサポートに穴があったことを示している。ある IT 管理者は、Microsoft の Community Forum に次のように書き込んでいる。

「我々は皆、Microsoft Security Essentials は2015年7月15日まで問題なくアップデートできると聞かされていた。だが実際には、使用している OS がサポートされていないことを示す鬱陶しいメッセージが表示され続けている」

この IT 管理者は、他社製のアンチウィルス製品を導入したという。

また、この件を最初に報告した guillaume cadier 氏は、次のように書いている。

「私は Microsoft が(Windows XP からの移行を促すため)これをわざとやっていると主張しているわけではない。だが、この状況が偶然だとも思えない」

Microsoft はこれら特定の件に関するコメントを拒否。eWeek による取材に対しては、Microsoft Security Essentials のアップデートに問題があったことを認めたものの、すでに解決済みであると回答した。

「2014年4月15日、Microsoft はアンチマルウェアエンジンのアップデートをリリースしたが、これが Microsoft セキュリティプロダクトを使用する企業で、サービスの中断を引き起こした。Microsoft は、シグネチャのアップデートよりこの問題を修復している。障害は自動的に解決するため、顧客は特に対策を講じる必要はない」

Windows XP に関しては、コストが制限された企業によっていまも利用が継続されている。ニューイングランド州のテクノロジープロバイダーは、次のように述べている。

「顧客は、費用に見合ったものを得たとも言える。MS Essentials は無料で、OS にバンドルされているものだ。我々の顧客は小規模な、非常にコストに敏感な企業であり、最も低コストなソリューションを使用している」