日立のネットワーク高速化技術とデータ圧縮技術を組み合わせて、回線帯域の大きい日本/米国拠点間のほか、回線帯域の小さい日本/インド拠点間を結ぶ WAN(Wide Area Network)でも、従来比100倍以上の高速通信ができたそうだ。
これで、米国やインドでも、日本に設置された技術計算環境を利用できるようになる。
今後、同社はさらに世界各国でこの環境を検証/整備し、設計/開発/研究部門で IT 業務システムをグローバル標準化/集約化していく。
設計/開発/研究業務を海外現地化するには、現地も、日本と同様にシミュレーションツールやスーパーコンピュータなどの技術計算環境を整える必要があるが、海外の開発拠点ごとに技術計算環境を構築するには、多大なコストがかかる。また、海外から日本にある技術計算環境を利用する際は、海外と日本の間で大規模な設計データや計算結果を転送する必要があるため、データ転送に多大な時間がかかっていた。
今回日立は、米国とインドの拠点を対象として、数ギガバイトから数テラバイトの設計データやシミュレーション結果を拠点間で共有する、技術計算環境(設計クラウド)を構築するために、データの転送時間を大幅に短縮できる高速転送技術を開発した。
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技術計算クラウドの概要図 |