このプロジェクトは、総務省の戦略的情報通信研究開発推進事業(SCOPE)地域 ICT 振興型研究開発のひとつ。インターネットを介した遠距離サーバー間での伝送速度低下を低コストで解消することを目的としている。
具体的には、2015年3月をめどに、50ミリ秒の往復遅延時間が発生する遠距離間のインターネット環境で、50Mbps 以上の TCP スループットを、1世帯あたり5万円以下の設備費用で実現する技術の開発を目指している。
この技術が実現すると、1,500キロ以上離れた東京と鹿児島県大島郡与論町の間で、高速データバックアップでデータ保全を向上、医療現場などでインターネットを活用し、検査画像を高速転送できるようになる。
プロジェクトでは、与論町と東京都内のデータセンターなどの間で、Interstage Information Integrator V11.0 を導入した伝送速度向上の仕組みの実証実験を、2014年4月1日より2015年3月31日まで行う。
インターネット関連サーバーが東京に集中しているため、東京から1,500キロ以上離れた与論町では、光ブロードバンドが整備されているにもかかわらず、伝送速度は 10Mbps 程度にとどまる。この問題を低コストで解消する対策が求められている。
富士通の Interstage Information Integrator V11.0 は、TCP/IP 通信のアプリケーション間プロキシとして利用することにより、通信距離や回線品質による遅延問題を解消し、ハードウェア性能に依存せず、低コストでの伝送速度向上を実現できるソフトウェア。
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Interstage Information Integrator |