新たな万能細胞「STAP 細胞」の論文に対する調査の最終報告書を、理化学研究所(理研)が Web サイト上に公開した。一部に研究不正にあたるデータの改竄(かいざん)や捏造(ねつぞう)があったと正式に認める内容だ。

「研究不正があった」 理研、STAP細胞論文の最終報告書を Web 公開
理研が公表した資料の一部

中間報告書では6つの調査項目のうち2つに結論を出し、いずれも研究不正にはあたらないとしていた理研だが、最終報告書では残りの調査項目について一部不正があったとの判断を明らかにした。


理研に所属する論文執筆者の小保方晴子氏が、画像データの切り貼りや使い回しにより、2点の研究不正を行ったという。ほかの執筆者については、理研所属の笹井芳樹氏、山梨大学教授の若山照彦氏は研究不正はなかったが、データの正当性と正確性などについて自ら確認せず論文投稿に至った責任は重大だとしている。

研究者による匿名ソーシャルメディア「PubPeer」などによる疑問の提起から始まった一連の議論は、一応の結末を見た。

全体を振り返れば、科学論文のチェックに関して、国立の研究機関や世界的な科学雑誌の限界をあらためて露にするとともに、この分野においてもソーシャルメディアの重要性が高まっていることを明確に示す事件だといえる。