米国ノースカロライナ州立大学 の研究者チームは2012年9月5日、ゴキブリをリモートコントロールする技術を開発した、と発表した。同技術を利用すれば、ゴキブリを遠隔地からほぼ思い通りに「操縦」できるようになるという。

ゴキブリを「運転」できる技術が開発される―危険地域の調査に活用
リモートコントロール可能なゴキブリ
背中にはコントローラーが取り付けられている

同研究チームは、倒壊した建物の内部など、人が立ち入れない場所へカメラやマイクなどの探知センサーを送り込む方法として同技術を開発したという。ゴキブリを活用することで、安価でかつ信頼性の高い、探知用サイボーグが利用可能となる。

同大学準教授の Alper Bozkurt 氏は次のように語っている。

「最終的には、サイボーグゴキブリを利用した『スマートセンサー』によって情報を収集・送信するネットワークを構築したい。例えば、地震で倒壊した建物の中で生存者を捜索するような場合に、このスマートセンサーは有効に活用できるだろう。

同じことを小型ロボットにやらせるのは、災害現場など不確定要素の多い場所では非常に困難だ。我々は、そのようなロボットを開発するかわりに、ゴキブリを利用することを選択した。ゴキブリは、危険な状況におけるエキスパートだからだ」

研究者チームは、ゴキブリの神経経路を刺激することで遠隔地からのコントロールを可能にしたという。ゴキブリの背中に0.7グラムのコントローラーを取り付け、そこから延びる電線を尾角と触角に取り付ける。尾角とはゴキブリのしっぽ付近にある感覚器。ゴキブリは尾角により背後から何かが接近していることを認識し、前進する性質を持つという。また、触角により前方の障害物を検知し、左右どちらかに曲がってそれを回避する性質も持つ。

研究者チームは、触角と尾角に微弱な電気を送ることで、ゴキブリを前進させたり、左右に曲がらせることを可能にした、と述べている。

なお、同研究チームが実験に使ったゴキブリは、「マダガスカルオオゴキブリ([Madagascar Hissing Cockroach)」と呼ばれるものだそうだ。

サイボーグゴキブリ操縦実験ビデオ