一般の読者がプロの漫画家による漫画の設計図「ネーム」を読んで、出版したいものに投票する、「トキワ荘プロジェクト」が開始された。プロジェクトは、みんなで作る電子書籍ソーシャルサービス「BookRepublic」(ブクリパ)事務局が運営する。

「ネーム」とは、セリフやコマ割りなどを配置した漫画の設計図で、一般読者の目には滅多に触れることがない。プロジェクトでは、読者からの投票で、この「ネーム」段階の漫画を出版するかどうかを決める。一定の投票数を獲得した場合、Kindle や Kobo などの電子書籍ストアで漫画の電子書籍として出版される。

読者の投票で漫画の電子出版化を決める「トキワ荘プロジェクト」が開始
「トキワ荘プロジェクト」

出版不況で漫画の掲載誌も減少し、漫画の出版化が難しくなっているが、「ブクリパ」では、出版社が作品を決めるのではなく、読者が面白いと感じる作品を出版することで、これまで埋もれていた漫画や作家を、世に送り出すことができる、と考えている。