カシオ計算機は、同社のシンセサイザー「CZシリーズ」の音や動作を Apple 製タブレット「iPad」上で再現できるというアプリケーション「CZ App for iPad」を発売した。iPad ならではの新機能も追加している。販売価格は2,000円。

iPad がカシオ「CZシリーズ」シンセになるアプリ発売、向い合せ鍵盤で2人プレイも
CZシリーズの「音創りを忠実に再現」する
CZ App for iPad

CZシリーズは、1984年11月発売の PD(Phase Distortion)音源採用デジタル シンセサイザー「CZ-101」に端を発するシリーズ。今回リリースした iPad 用アプリケーションは、CZ シンセサイザーの「音創りを忠実に再現」するだけでなく、iPad 内の音楽ファイルを再生しながら演奏したり、鍵盤を4つ表示して2人で演奏したりできるようにするなど、新機能も付加している。

内蔵している音源は、4パート分の PD 音源。基本波形8種類に加え、基本波形を組み合わせた28種類の合計36種類の波形をもとにして、多彩な音創りが楽しめるという。DCO(デジタル制御発振器)、DCW(デジタル波形制御器)、DCA(デジタル音量制御器)は各2系統搭載している。これら合計6ブロックそれぞれに音程、音色、音量の時間的変化を設定することが可能。音創りは、広い iPad の画面に表示される波形変化で音程/音色/音量の変化を確認しながら行える。発音数は、4マルチティンバー合計で16ポリフォニック。プリセット トーン数は34、ユーザー トーン数は100。

MIDI に対応しており、外部鍵盤を接続して同アプリケーション内の音源を発音させることも可能。MIDI 機器を接続した場合は、タッチレスポンス対応となる。Inter - App Audio や Audiobus に対応するほかのアプリケーションと連携させられる。

画面には、各 PD 音源に連動して最大4段の鍵盤が出せる。1人で複数の鍵盤を弾くいわゆる2段積み、3段積み風のレイアウトだけでなく、鍵盤を向い合せに配置して2人で演奏するマルチプレイモードも楽しめる。

向い合せ鍵盤でマルチプレイ
向い合せ鍵盤でマルチプレイ