東北大学東北メディカル・メガバンク機構(ToMMo)は、東日本大震災の被災地を含む宮城県および岩手県の住民約15万人のゲノムの解析などを行うスーパーコンピュータシステム「大規模ゲノムコホート解析システム」を、7月から運用開始した。ToMMo は、同システムを活用し、住民ひとりひとりの特性に合わせた疾患の治療や予防を行う、個別化医療および予防の実現を目指す。

東北大学が、被災地住民のゲノム解析などを行うスーパーコンピュータシステムを運用
「大規模ゲノムコホート解析システム」の概要図

ToMMo は、同システムを活用し、被災地を含む宮城県および岩手県の住民を対象とするコホート調査を通じて提供されるゲノムを対象に解析を行う。具体的には、数千人規模の全ゲノム配列の解析を行い、その結果から日本人の標準的なゲノム配列のデータベースを構築する。さらに、標準的なゲノム配列と各々のゲノム配列を比較することでゲノムの違いを検出し、個々の診療情報などを組み合わせて、ゲノムの違いと疾患原因との関係性を統計的に解析する。


同システムは、日立製作所が、これまでライフサイエンス分野におけるスーパーコンピュータシステムの構築、運用で培ったノウハウを結集し、構築したもの。サーバーは1万6,480個の高性能 CPU コアを搭載し、401TFLOPS の総合理論演算性能を備えている。また、膨大なデータを格納できるよう、12.3PB の大容量なストレージを備えており、最大50PB まで容量を拡張できる。

ToMMo は、東日本大震災の被災地における地域医療の再建と、医療情報化に対応した医療の構築などを目的として、2012年2月に設立された。