新宿区の矢来能楽堂では、能の詞章(せりふ)や解説の文字・イラスト情報を多言語でタブレットに配信し、能楽を分かりやすく説明するサービスのトライアルを9月4日に実施する。19時開演(18時30分開場)で、公演名は「第46回のうのう能」、演目は「富士太鼓」。

サービスでは、能楽の独特な表現を分かりやすく説明した文字・イラスト情報をタブレットに配信し、舞台の流れに合わせて能楽の関係者がタブレットを操作し、鑑賞者のタブレットの画面を自動的に切り替えるので、今舞台で何が行われているかが理解できる。また、解説や詞章は、大きな文字やイラストをまじえて、高齢者や聴覚障がい者にもわかりやすいように解説される。多言語で翻訳情報も配信できるので、初心者はもとより外国人観光客も鑑賞できるようになっている。


能楽堂でタブレットを使ったトライアル―能の新しい鑑賞の仕方
トライアルのイメージ図

このサービスは、HTML5の標準Webブラウザで動作するため、専用アプリをダウンロードする必要はない。また、高価な専用端末は不要で、個人所有のタブレット、スマートフォンでも利用できる。このトライアルには、KNOW-NOH、野上記念法政大学能楽研究所、檜書店、NTTコムウェアが関わっている。

2020年に向けて来日が増加する外国人観光客に対して、日本の伝統文化を効果的に紹介する手段として、今回のサービスが考えられた。また、能楽の鑑賞者は高齢者が中心であることから、今後の存続が懸念されるが、このサービスで新たなファン層が獲得されることも期待されている。