米国 Microsoft(MS)は、オフィスアプリケーション「MS Office」の iPad 版を日本市場で公開した。文書の閲覧、作成、編集などの基本機能を無料で利用できる。対応 OS は iOS 7.1 以降。Android タブレット向けのプレビュー版も発表し、利用申し込みを受け付けている。

■MS Office に何が起きたのか -- iOS 版で大きな変化

今回、MS は Office に関してかなり大規模な変更を行った。順を追って確認する。

まず iPad 版 Office だが、これは Word、Excel、PowerPoint の3つのアプリに分かれている。いずれも従来は幾つかの制限があった。米国など一部地域でしか使えず、日本は対象外だった。それに加え、MS のサブスクリプション(定額課金)サービス「Office 365」を契約しないと、文書の作成や編集ができず、ほぼ単なるビューワでしかなかった。

ついに!iPad 版 Office が日本で公開、基本機能は無料に -- Android タブレット版もプレビュー開始
iPad 版 Excel

今回、Word、Excel、PowerPoint はいずれも日本で利用可能になり、また無料で文書を作成、編集できるようになった。Office 365 を契約すればさらに全機能が使える。個人向けプラン「Office 365 Solo」を月額1,200円でアプリ内購入可能。

続いて iPhone 版 Office だが、従来は Office Mobile という単一のアプリで、Word、Excel、PowerPoint の3種類の文書について簡単な編集が行えた。今回は、iPad 版と共通の Word、Excel、PowerPoint アプリがそれぞれ利用可能になり、より多様な機能が使える。

iPhone 版 Word、Excel、PowerPoint
iPhone 版 Word、Excel、PowerPoint

■Android・Windows 版の動き

Android 版については、従来 スマートフォンに最適化したアプリが利用できたが、タブレットでは使えなかった。ユーザーが無理矢理タブレットにスマートフォン向けアプリを入れることは可能だったが、使い勝手はあまりよくなかった。

今回、MS は公式に Android タブレット向け Office のプレビュー版を公開した。利用したい人は専用フォームから申し込むことになる。なお対応 OS は Android 4.4 KitKat のみで、5.0 Lollipop は除外している。また画面サイズは7型〜10.1型としている。こちらの製品版は2015年初期に登場予定だ。

Android タブレット版 Word
Android タブレット版 Word

また MS は次期 OS である  Windows 10 の発売とともに、タッチ操作に最適化した Windows 向けの Office アプリを公開予定。詳細は後日明らかにするとしている。

Windows 10 版 PowerPoint
Windows 10 版 PowerPoint