KDDI と沖縄セルラー電話は、「4G LTE」ネットワーク上の音声通話サービス「au VoLTE」を12月初旬より提供する。さらに、VoLTE を活用した新サービスとして、通話中にスマートフォンの画面やカメラ映像、位置情報などを通話相手と共有できる「シンクコール」と、最大30人で同時に通話できる「ボイスパーティー」も順次提供していく。au VoLTE の料金は、従来の「カケホとデジラ」「LTE プラン」と同一で追加料金は不要。シンクコールは無料、ボイスパーティーは月額300円(税別)から。

KDDI も12月初旬に高音質通話「au VoLTE」を開始、iPhone 6/6 Plus の対応は未定
高音質が特徴の VoLTE
ドコモに続いて KDDI も開始
(出典:KDDI)

au VoLTE 通話に対応する端末は、12月初旬に発売予定の「isai VL LGV31」と「URBANO V01」のみで、現行機種では利用できない。9月より販売している「iPhone 6」「iPhone 6 Plus」は VoLTE 技術に対応しているにもかかわらず、現時点で au VoLTE の対象機種とされなかった。

au VoLTE 対応スマホは新機種のみ (出典:KDDI)
au VoLTE 対応スマホは新機種のみ
(出典:KDDI)

VoLTE(Voice over LTE)は、LTE ネットワークで音声通話サービスを実現する技術で、音声データを符号化、圧縮し、小さなパケット(まとまり)に分けて送信する「IP 電話」の一種。ただし、通常のデータ通信で実現される IP 電話(VoIP)アプリケーションとは異なり、通話用に一定の帯域を確保するため、高品質で遅延の少ない通話ができるとされる。また、au VoLTE は通話時に 3G ネットワークへ切替えないため、従来の 4G LTE スマートフォンに比べて短時間での発着信が可能となるそうだ。そして、音声通話中でもメール送受信や Web サイト閲覧などのデータ通信も同時に行える。

シンクコールは、VoLTE 通話中にさまざまな情報を通話相手と共有できるサービス。スマートフォンの画面と再生音を相手のスマートフォンに送る「画面シンク」、カメラで映している映像を相手の画面に表示する「カメラシンク」、お互いの位置情報を地図上に表示する「位置シンク」、画面上で手書きの文字/絵を共有できる「手書きシンク」といった機能を用意している。提供開始は au VoLTE より遅い2015年2月以降の予定で、isai VL LGV31 および URBANO V01 ともソフトウェア アップデートで対応する。

シンクコールの各種機能 (出典:KDDI)
シンクコールの各種機能
(出典:KDDI)

ボイスパーティーは、発信者を含め最大30人が同時に話せる音声通話サービス。発信側は au VoLTE 対応スマートフォンが条件だが、受信側は 3G 通話でも、KDDI 以外のキャリアの端末でも会話に参加できる。注意点は、通話先ごとの通話料が発信側に課金されることだ。サービス開始時期は、12月初旬の予定。