設備の名称は「車載係留気球 Wi-Fi システム」。ソフトバンクはもともと、災害などで通信障害が発生した地域を迅速に復旧させる目的で、2013年に気球を使ったシステムを開発。当初は 3G サービスを中継する機能を備えていた。
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原型になった災害用の気球、コミケに登場するのはこれより小型だそう |
今回は、3G ではなく Wi-Fi の基地局を搭載。原型に比べ簡素で小型にし、クルマに積み込めるようにした。ソフトバンクに問い合わせたところ、新型の気球についてはまだ写真は非公開。15日から始まるコミケでその姿を確認してほしいとのことだ。
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車載係留気球 Wi-Fi システム |
車外に広い作業スペースを必要とせず、風速10メートル以上の強風でも迅速に作業を行える。会場到着後約30分程度でサービスを開始できるという。
ソフトバンクはこれをもう1つの新システムと併用する。大容量の Wi-Fi 通信を実現するために開発した「5.6GHz帯空間分割マルチチャネル Wi-Fi システム」といい、別のクルマに設置する。
1台のクルマは気球を使って空中から広い地域をカバーし、もう1台のクルマは地上から特に通信の混雑する一部の地域をカバーする形になる。
2つの設備はともに8月15日から17日にかけ、東京ビッグサイトに出動する予定。その後もさまざまな大規模イベントに姿を見せる予定だとか。