日本通信の米国グループ会社 Contour Networks が米国 PCI-DSS 認証機関の審査に合格、PCI-DSS の認定を取得した。

日本法人であるコントゥアー・ジャパンは、Contour が米国市場で販売する ATM(現金自動支払機)向け無線ネットワークサービスを日本市場で開始する。

PCI-DSS(Payment Card Industry Data Security Standard)は、JCB、American Express、Discover、MasterCard、VISA の世界大手カードブランド5社が共通して採用する、クレジットカード業界のグローバルセキュリティ基準。

無線通信での PCI-DSS 認定取得は数社しか例がなく、2008年6月に米国で唯一、エンドツーエンドで PCI-DSS の認定を取得したのが Contour だそうだ。

日本通信の米子会社、ATM 向け無線通信サービスを日本に逆輸入
日本通信の米国事業子会社による ATM 向け無線専用線サービスの事例

Contour は、有線ネットワークで行われている金融決済情報の伝送を無線ネットワークに置き換えることで、通信コストを大幅に削減、無線 ATM でのマーケットリーダーに成長した。

一方、日本の ATM 市場は、2000年頃から異業種からの銀行業参入が相次ぎ、インターネット専業銀行やコンビニバンキングなどの新しい形態の銀行が出現した。これらは店舗窓口をほとんどもたず、オンライン取引と ATM のみで対応していることから、ショッピングセンターやコンビニエンスストア、ホテル、空港などに、次々と ATM が設置された。

これらの ATM にコントゥアー・ジャパンの無線通信サービスを採用すれば、セキュリティを担保し、一台当たりの通信コストを抑え、設置台数を増やすことができるそうだ。