オフグリッドで鶏小屋付きの物置小屋? Pin-Up Housesがソーラーパネル・雨水収集システムの付いた「Gardenrobe」(プロトタイプ)を発表

Pin-Up Housesが「Gardenrobe」(プロトタイプ)を発表しました。ソーラーパネル・雨水収集システムが装備された、オフグリッドな鶏小屋付きの物置小屋です。

オフグリッドで鶏小屋付きの物置小屋? Pin-Up Housesがソーラーパネル・雨水収集システムの付いた「Gardenrobe」(プロトタイプ)を発表
オフグリッドな物置小屋「Gardenrobe」発表
鶏小屋付き!

ルーフトップにはソーラーパネルが装備されています。サイズは小さいので発電量もわずか。でも、小屋の中のライトに電力を供給したり、利用者のスマートフォンに充電をしたり、といった用途であれば十分に賄える仕様となっています。


オフグリッドで鶏小屋付きの物置小屋? Pin-Up Housesがソーラーパネル・雨水収集システムの付いた「Gardenrobe」(プロトタイプ)を発表
物置小屋という用途に合わせた発電容量のソーラーパネル装備

水については雨が降ったときに雨どいを活用してこれを収集するシステムを採用。雨水は「Gardenrobe」の脇に設置されたタンクに貯水されます。このあたりについてはPin-Up Housesが過去に発表したオフグリッドコンテナハウス「Gaia」開発時のノウハウが惜しみなく投入されているなと感じられます。

オフグリッドで鶏小屋付きの物置小屋? Pin-Up Housesがソーラーパネル・雨水収集システムの付いた「Gardenrobe」(プロトタイプ)を発表
溜まった水を使って、植物への水やりができます

水タンクの反対側には鶏小屋を設置。鶏が卵を産めば、たんぱく源として利用できるシステムとしています。

オフグリッドで鶏小屋付きの物置小屋? Pin-Up Housesがソーラーパネル・雨水収集システムの付いた「Gardenrobe」(プロトタイプ)を発表
水や電力だけでなく、タンパク質も自給

オフグリッドと聞くと、電力や水ばかりが頭に浮かびがち。でもよく考えれば、人が生きていく上では食料も必要となります。実用性はともかく、「Gardenrobe」はそんなことを気付かせてくれるプロトタイプとなっています。

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コンセプトを伝えるというプロトタイプ本来の役割を果たしていますね

水タンクの上に煙突のように立っているのは鳩小屋。電話が使えない事態になった場合には、伝書鳩でメッセージを送れます。

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鶏だけでなく、鳩も飼うんだ

小屋自体は横幅は6.3mなのに、奥行はわずか1.25mという狭小物件。正面部分の多くは収納棚になっていて、部屋の中には置きたくないものや、ガーデニング用品などを保管しておけます。扉などは防水合板で、ルーフやグラスファイバー製のため、雨が降っても棚の中までは水が入ってくることはないのだとか。

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ジョーロが大きい!

「奥行が1.25mしかないのなら、風が吹いたら倒れるのでは?」

そう心配する人もいるかもしれません。Pin-Up Housesは「Gardenrobe」の基礎として、“ground screws(大地ネジ)”を採用。地面の奥深くまで入って固定するので簡単には倒れない上に、小屋の場所を移動させたいときには比較的簡単に移動させられます。ちなみに、「Gardenrobe」の設置にかかる時間は2時間程度だそうです。

オフグリッドで鶏小屋付きの物置小屋? Pin-Up Housesがソーラーパネル・雨水収集システムの付いた「Gardenrobe」(プロトタイプ)を発表
基礎の部分にはground screwsを使用しています(下の写真を参考)


前述の通り「Gardenrobe」はプロトタイプなので市販はされていませんが、材料費+工賃には8,700ドルかかったそうです。

さて、「Gardenrobe」はオフグリッドな物置小屋として開発されたプロトタイプ。でもできればオフグリッドな生活空間としてのタイニーハウスも開発して欲しいですね。もっとも電力も水も食料も自給できるとなると、核シェルターか宇宙ステーションのようなものにもなってしまいそうではありますが。