プレス加工でフレームを製造する自転車メーカー オランダMokumono Cyclesが、ニューモデル「POLDER」を発表しました。
Mokumono Cyclesは、「自転車はエコな乗り物のはずなのに、そのフレームはアジアで製造され、船やトラックに載せられて2万km以上も地球上を移動し、その間に多くのCO2を排出している。これはおかしいのではないか?」という主張を持ったメーカー。この現状を変更するため、同社は自転車をオランダ国内で製造しています。
メイドインオランダを実現したのはオートメーションの導入。欧州では自転車を製造するメーカーの多くが姿を消しましたが、自動車メーカ-は製造を続けています。Mokumono Cyclesはその理由のひとつがオートメーションであると考えてプレス加工によるフレーム製造を導入。東南アジアの職人の手による溶接を不要にして、自国内での自転車製造を可能にしました。また、フレーム製造期間の大幅な短縮も実現しています。
今回発表されたニューモデル「POLDER」は、同社による通勤用モデル「DELTA S」、買い物用「DELTA C」に続く“オールラウンダー”モデル。従来モデルよりもさらに“持続可能性”を意識して開発されたモデルでもあります。
オリジナル状態では「DELTA S」同様、通勤や街中でのちょっとした移動に便利な仕様。でもオプションのチャイルドシートを装着すれば、子どもの送り迎えにも利用可能に。さらにオプションのパニアバッグなどを装着すれば「DELTA C」同様、買い物などにも利用できます。
フル充電でのアシスト可能距離は「DELTA S」「DELTA C」では60kmでしたが、「POLDER」ではオプションバッテリーを搭載することで最長120kmに。パニアバッグにアウトドアギアを詰め込んで、ちょっとしたツーリングを楽しむことも可能な距離とされました。
バッテリーシステムも「POLDER」の大きな特徴。バッテリーはトップチューブに組み込まれていて、取り外しが可能になっています。基本構成では80kmまでのアシストが可能な360Whのバッテリーが付属。オプションで120kmまでのアシストが可能な540Whのバッテリーに交換できます。
将来、より大容量のバッテリーが開発された場合にはそれを購入して装備し、より遠くまでの走行を可能にすることも。このようなシステムを採用することで利用者に長期間「POLDER」に乗ってもらえば自転車の廃棄数が減り、持続可能な社会に近づけるとMokumono Cyclesは考えています。
「POLDER」では、モーターが状況に応じて適切なアシストをするため、変速機は非装備とされました。変速機を装備しないことでメンテナンスが楽になり、また長期間の利用が可能になるとMokumono Cyclesは述べています。
これもメンテナンスを楽にする工夫のひとつです
ライトはフレーム内に組み込むことで充電の手間を省いています。また、点灯し忘れも防ぎます。
価格は2,590ユーロから。現在はプリオーダーを受け付けており、配送開始は9月に予定されています。