ホンダ製エンジンを搭載したメタンバイク「Slootmotor」

オランダの発明家Gijs Schalkxさんが「Slootmotor」を製作しました。沼などから排出されるメタンガスを収集して、それを燃料として走るバイクです。

ホンダ製エンジンを搭載したメタンバイク「Slootmotor」
沼で発生するメタンガスで走るバイク「Slootmotor」

沼などで植物が腐敗して発生するメタンガスは、CO2よりも温室効果が高いとされています。「Slootmotor」はこれを収集して燃料として活用するバイク。利用者には格安で燃料を入手できるというメリットがあります。また、放っておいたら大気中に排出されてしまうメタンガスを集めることで、温室効果ガス排出量コントロールができる…かもしれません。


ホンダ製エンジンを搭載したメタンバイク「Slootmotor」
努力さえすればガソリン代がタダになるかも!

具体的には沼にメタンガスの収集デバイス「プロンプステーション」を設置し、収集したメタンガスをバイクのリアに設置された風船に充填。バイクを走らせるという仕組みとなっています。

ホンダ製エンジンを搭載したメタンバイク「Slootmotor」
「プロンプステーション」でのメタンガス収集の模様
約8時間かかるそうです

メタンガスの充填には手動のポンプを使用します。風船一杯に充填することで、約20kmの走行が可能に。エンジンにはホンダのGX160シリーズを採用しており、最高速度約43km/hでの走行が可能となっています。

ホンダ製エンジンを搭載したメタンバイク「Slootmotor」
タイヤに空気を入れているように見えますが
風船にメタンガスを充填しています

Gijs Schalkxさんは「Slootmotor」を、「釣りをしながらメタンガスを集めて、それで玉子料理を作った」漁師の話を読んで思いついたとしています。

「Slootmotor」は電動バイクのように、現在のガソリンバイクの代替品になりえるものではありません。そうではなく、人々が今後のエネルギーの利用方法について考えるきっかけになる乗り物になってほしいと、Gijs Schalkxさんは述べています。