アウトドアギアを販売するRedtail Overlandが「RT 110」を発表しました。“世界初のハードサイド ルーフトップテント”を謳う商品です。


“ハードトップ”なルーフトップテントは珍しくありませんが、“ハードサイド”なテントはこれまで存在していなかったとRedtail Overlandは主張しています。その理由は簡単で、トップだけでなくサイドにまでハード素材を採用してしまうと、重量増を招くから。クルマはトップが重くなると走行が不安定になりがちですし、車種によっては重量制限にひっかかることもあります。


「RT 110」では素材にカーボンファイバーを採用。これによって重量問題をクリアしました。また、ハードサイドにしたことでいくつものメリットが生まれ、結果としてキャンピングカーに近い車中泊（車上泊？）体験を提供可能となっています。


素材がファブリックではなくカーボンファイバーになったことで、設営が驚くほど楽になりました。開閉に必要な時間はわずか30秒で、「ハードトップを閉じようとしたら、ファブリックが挟まった」といったストレスから解放されます。


就寝時の安全性も高まっています。ドアはロック可能で不審者の侵入を防げます。また、悪天候にも強く、強風でテントがバタバタしたり、雨がテント内部にじわじわと染み込んできたり、といったこともありません。


別売りでオプションパッケージが用意されていて、「ASCENT PACKAGE」を購入すればソーラーパネルとリチウムイオンバッテリーを追加できます。このバッテリーで稼働するLEDライトが室内/室外に装着されるほか、室内には扇風機も装備されます。さらに室内ではUSBポートが利用可能で、スマートフォン/タブレットを充電できます。


「SUMMIT PACKAGE」を購入すると室内にAC電源コンセントが用意され、家電が利用可能に。またヒーターも搭載されて、冬の寒い日でも快適なキャンプが実現します。これはハードサイドを採用し、遮熱性が高まったことで実現したオプションです。「SUMMIT PACKAGE」を購入することで、キャンピングカーに近い体験が可能となります。


サイズなどについて触れておくと、「RT 110」の外寸は閉じたときで長さ280x幅152x高さ25センチで、使用時には長さと幅は変わりませんが高さが165センチ（最高部）となります。重さは120kgです。


価格は最もベーシックな構成で2万1,500ドル（約235万円）から。もっともゴージャスなオプション「SUMMIT PACKAGE」をセレクトした場合には3万1,500ドル（約345万円）からとなります。

「RT 110」はキャンピングカーに近い体験ができるとはいえ、価格もキャンピングカーに近いものになってしまっています。Redtail Overlandによれば、素材に高価なカーボンファイバーを採用したためこれ以上の低価格は難しいのだとか。

とはいえ、自宅にキャンピングカーを置くスペースがなく、しかも冬には絶対に暖房が必要…という人には「RT 110」は重要な選択肢のひとつとなりそうです。…とってもニッチなマーケットではありますが。


Redtail Overlandは現在「RT 110」 の予約を受け付け中。250ドルの手付金を支払うことで、次期ロットの製品を購入可能となります。