キャンピングトレーラーKerfton

Kerftonは美しさにこだわったキャンピングトレーラーの製造を目指すオーストラリアの企業。長年自動車産業に従事してきたBarry Trippitさんが創業しました。

Kerftonのキャンピングトレーラー
Kerftonによる美しさにこだわったキャンピングトレーラー

Barry Trippitさんは、自動車の売り上げではデザインや細部の仕上げが重要であることを理解している人物。もし、クルマが不格好な四角い箱であれば、クルマを買う人はいなくなるだろうと述べます。でも、キャンピングトレーラーの多くはいまも四角い箱のまま。Barry Trippitさんはこの状況に驚くと同時にビジネスチャンスがあると考え、キャンピングトレーラーシーンに参入したそうです。


そんなBarry Trippitさんのデザインしたキャンピングトレーラーのエクステリアはクルマ同様に滑らかで美しいもの。例えば、既存のキャンピングトレーラーではフェンダーは直線のみで構成されていることが多いのですが、Kerfton製品ではフェンダーは美しいカーブを描いています。

Kerftonのキャンピングトレーラー
フェンダー周辺を見るだけで
他のトレーラーと異なることがわかります

また、一般的なキャンピングトレーラーのサイドシルエットはフラットなものがほとんど。この無骨さが好きという人がいるのも確かですが、一方で、牽引車となるクルマのデザインとはかなり落差が生じてしまっています。そんななか、Kerftonのサイドシルエットにはなんとプレスラインが入っていて、高級感を演出しています。

室内も従来のトレーラーとはちょっと異なります。キャンピングカー/トレーラーでは就寝時にソファを組みなおしてベッドとして使うことが多いのですが、Kerfton製品ではソファとベッドは別仕立て。眠くなったら準備作業無しですぐに就寝できます。また、誰かがベッドで眠っているときにソファでくつろぐことも。

Kerftonのキャンピングトレーラー
ベッドとソファは別仕立て
画像奥に見えるベッドはクイーンサイズです

Kerftonのキャンピングトレーラー
両サイドにあるのは寝袋サイズのベッド

この広い空間作りに貢献しているのはKerfton独自の折り畳み機構。展開するとそれまではルーフだった部分が左右の“寝袋ベッド”になる仕組みで、この機構に加えて2m近くある室内高が、室内の開放感を演出しています。

Kerftonのキャンピングトレーラー
トレーラーの左右を就寝スペースに利用するのは新しいのでは?

設営に必要な時間は数分ほど。トレーラー上にテントを張るタイプではありますが、ポールを立てたり、ペグを打ったりする必要はなく、キャンプ場に着いたらすぐに焚き火や調理の準備にかかれます。

Kerftonのキャンピングトレーラー
到着後数分でこのカタチに
移動で疲れているときにはうれしい仕様

キッチンもこの折り畳み機構の一部。移動時には内部に折り畳まれていますが展開することで屋外キッチンとなり、同時に室内のスペースを広げます。キッチンには2口コンロやシンク、78Lまでの冷蔵庫を設置できるキャリアなどが含まれています。

Kerftonのキャンピングトレーラー
調理台が低いのはちょっと気になります

これまで、新しいキャンピングトレーラーが登場するときには、「クルマの駐車場に置けるので維持費が安い」と経済性の高さを主張したり、「ピックアップトラックや大型SUVでなくても、小さなセダンでも牽引できる」と軽さを主張したりすることがほとんどでした。そんな中でデザインの良さをアピールしながらの登場は、Kerftonのトレーラーが初ではないでしょうか?正直言うと現時点では筆者は、「デザインはどうでも良いのでは?」と思っています。が、Kerftonの製品をきっかけに数年後には「もう四角い箱のトレーラーは誰も買わないでしょ?」なんて言い出しているのかもしれません。

Kerftonはキャンピングトレーラーの生産準備を進めており、近くプリオーダー受付を開始するとしています。

Kerftonのキャンピングトレーラー
室内に入るには階段を使います