ヤマハは「YZF-R7」を欧米で販売開始する。また、2021年冬以降に日本での発売を予定している。


689ccエンジンを軽量フレームに搭載したスーパースポーツモデル。「MT-07」の基本コンポーネントをもとに、最新スーパースポーツのスタイルとスポーティなハンドリングを調和させ、幅広い技量のライダーによって“扱いきれるスーパースポーツ”を目指している。


主な特徴は、1. CP2エンジン、2. 軽量フレーム、3. 倒立式フロントサスペンションと専用設計のリアサスペンション、4. スポーティなライディングポジション、5. YZF-RシリーズのDNAを継承するスタイリングなど。

1. 扱いやすく、高揚感あるスポーティな走りをもたらすCP2エンジン
「MT-07」と同一仕様のCP2（クロスプレーン2気筒）エンジンを採用。2次レシオを「MT-07」の43/16=2.687から、42/16=2.625へと最適化し、高揚感ある走りやスポーティな乗り味を実現している。


また「MT-07」系モデルでは初装備となる、A＆Sクラッチを採用。クラッチレバーの操作荷重の低減に加え、大きなバックトルクによる車体挙動への影響を抑え、過度なエンジンブレーキ発生を抑止して走行性を支援する。

2. 剛性バランスをチューニングした軽量フレーム
剛性バランスをチューニングした軽量ダイヤモンドフレームを採用。「MT-07」と同じ基本骨格に、アルミ製のセンターブレースをリジッドマウントするなど、各部の締付剛性を最適化してピボット廻りのねじり剛性を向上している。また、全体の剛性バランスをチューニングした。

3. フロント接地感に優れる倒立式フロントサスペンションと専用設計のリアサスペンション
新設計41mm径インナーチューブの倒立式フロントサスペンションを採用。旋回時、制動時などでの良好なフロント接地感をもたらす。減衰力とばね定数を最適化し、車体挙動の分かりやすさ、ワインディング路やショートサーキットでの操縦性などを主眼にセッティングしている。


リアはリンク式モノクロスサスペンションを採用。ショックユニットは、減衰特性、ばね定数を「YZF-R7」用に専用開発。新ディメンション採用に伴いリンクを調整し、「MT-07」同様の水平方向の配置でスペースの効率化を図り、マス集中化とコンパクト化に貢献している。

4. スポーティなライディングポジション
スポーティで伏せやすく、制動時のホールド性に優れるライディングポジションを設定した。セパレート型ハンドルは、ヒップポジションとフットレストの位置からバランスを図った絞り角/垂れ角を採用している。シート幅は細く座面後方は広いためポジション自由度があり、ワインディング路や高速道路、サーキットでのスポーツ走行まで、幅広く対応できる。また、タンデムシートとの段差がシートストッパー風の外観に貢献している。

5. YZF-RシリーズのDNAを継承するスタイリング
デザインコンセプトは「Skinny Proportion for Perfect Control」。「YZF-R1」が持つRシリーズとしてのスタイリングアイコンであるホリゾンタルラインを基軸とするシルエットや空力性能を最大化するエアマネジメントカウル、M字ダクトや2眼ポジションランプなどを継承した。なおヘッドランプはM字ダクトの中央にバイファンクションの1灯を配置している。


その他、クイック・シフト・システムを「MT-07」系モデルで初採用した（オプション設定）。優れたコントロール性に貢献するラジアルマスターシリンダーと強力な制動力を支えるラジアルマウントキャリパーを採用している。また、新作フルLCDメーター（高彩度なネガポジ反転液晶面）を採用した。