日本語入力にも対応したデジタルタイプライター「Traveler(トラベラー)」

「Traveler(トラベラー)」は、文字入力に特化した電子ペーパー搭載デジタルタイプライター。米国ニューヨークとデトロイトにオフィスを構えるAstrohausが開発したもので、日本語入力にも対応しています。

日本語入力にも対応したデジタルタイプライター「Traveler(トラベラー)」
文字入力に特化したデジタルタイプライター「Traveler」

Astrohausは、デジタルタイプライター「Hemingwrite」を2014年に発表したスタートアップ企業。同製品の市販化に向けたプロジェクトをKickstarterで成功させ、その後商品名を「Freewrite」と変えて2016年に一般向けに販売開始しました。


2016年に一般販売が開始された「Hemingwrite」(その後、Freewriteに名称変更)
2016年に一般販売が開始された「Freewrite」

「Traveler」は、その名称通り、持ち運べる「Freewrite」。「Freewrite」は重さが1.8キロあり、入力時にはしっかり感を味わえましたが持ち歩くのにはちょっと…という製品でした。その点、「Traveler」はサイズが302x127x25ミリで重さが0.8キロ。決して軽量とは言えませんが、「Freewrite」よりはずっと軽く、カバンに入れて持ち歩けます。

「Freewrite」使用例
「Freewrite」使用例
どっしりしていて打ちやすい特性を活かした使い方に向いています

「Traveler」使用例
「Traveler」使用例
持ち運んで出先で利用しやすい

コンセプトは「創作と校正の分離」。「Traveler」で文字を入力するときには、“創作”にフォーカスできるよう工夫されています。“創作”時にはデバイスを開けばすぐに書き始められるので、思いついたことを忘れなくて済みます。ノートPCとは異なり、OSやワープロソフトが起動するのを待ったり、執筆中だった文書のファイルを探したりする必要がありません。

日本語入力にも対応したデジタルタイプライター「Traveler(トラベラー)」
コンセプトは「創作と校正の分離」
デバイスを開くと、すぐに書き始められる

Webブラウザやアプリなどが装備されていないのも、“創作”にフォーカスするための工夫のひとつ。ネットサーフィンやオンラインゲームなどの誘惑なしに、文書入力に専念できるようになっています。

日本語入力にも対応したデジタルタイプライター「Traveler(トラベラー)」
精神的な缶詰ですね

モニターには目が疲れにくい電子ペーパーが採用されました。これは、長時間の入力(創作)を可能にしてくれます。

日本語入力にも対応したデジタルタイプライター「Traveler(トラベラー)」
目が疲れにくい電子ペーパー採用

バッテリーは1回の充電で、30時間程度の利用が可能。充電の心配をせずに、“創作”に打ち込めます。なお、充電にはUSB Type-Cポートを利用します。

日本語入力にも対応したデジタルタイプライター「Traveler(トラベラー)」
1日1時間の利用なら、4週間充電無しで使えるそうです

作成した文書は内部メモリーに随時保存され、Wi-Fi接続語にクラウドサービスと同期できます。同期できるのはDropbox、Evernote、そしてGoogle Drive。これらクラウドサービスに保存された文書は、“創作”終了後にPCに取り込み、PC上で“校正”作業にフォーカスできます。

日本語入力にも対応したデジタルタイプライター「Traveler(トラベラー)」
執筆も校正も自分がやるとしても
それぞれのフェーズに適したデバイスを使えば
効率があがる…というコンセプト

Astrohausは今回は、Indiegogoを利用したキャンペーンを実施中。本稿執筆時点では329ドルの出資プラス送料で「Freewrite」を1個入手可能で、出荷は2019年に予定されています。

日本語入力にも対応したデジタルタイプライター「Traveler(トラベラー)」
キャンペーン終了後の市販価格は599ドルです

「Traveler」と競合すると思われるキングジム「ポメラ DM200」の仕様を確認しておくと、サイズは263x120x18ミリで重さは581グラム。1回の充電で利用可能な時間は18時間となっています。価格や内蔵された辞書など様々な要素を加味して判断すると、「ポメラ DM200」の方が実用的といえそうです。

とはいえ「Traveler」のルックスはなんとも魅力的。物欲を刺激されます。すでにポメラを所有していたとしても、「Traveler」も手元に置いておきたいという人は多いのではないでしょうか?

日本語入力にも対応したデジタルタイプライター「Traveler(トラベラー)」
ん~、欲しい!

この手のデバイスはボールペンなどと同じ消耗品。ボールペンが2本あっても不思議ではないように、デジタルタイプライターが2台あっても全然不思議ではありません。使い倒して、使い潰してしまえば、似たようなデバイスが部屋に複数転がっていても「無駄遣い」と怒られることはないと思います………多分。ポメラが好き!という人は、一台買っちゃっても良いのではないでしょうか?

日本語入力にも対応したデジタルタイプライター「Traveler(トラベラー)」
でも、家族の理解は、得てからの方が良いかもしれません