「残念すぎるネコ」って、どんなネコ?-「必死すぎるネコ」でブレイクした沖昌之さんの新作写真集発売
右ストレートを打ち込もうとして、きれいなカウンターを取られた
残念すぎるネコ

ネコ写真家沖昌之さんの最新写真集「残念すぎるネコ」が9月23日に発売されます。

「残念すぎるネコ」って、どんなネコ?-「必死すぎるネコ」でブレイクした沖昌之さんの新作写真集発売
「キツネも、いいな」と思い始めた
残念なネコ

■残念すぎるネコってどんなネコ?

今回の写真集を担当した編集の方は沖さんの作品を見て、「ネコの写真というより、残念な人の姿に見える」と表現したそう。沖さんはそう指摘され、自分自身、ネコが残念に見えるシーンを撮影しがちと気づいたそうです。例えば、ネコが肩を落として見えるような一瞬や、ちょっと残念そうな仕草をしているときに、シャッターを切っていることが多いのだとか。


「残念すぎるネコ」って、どんなネコ?-「必死すぎるネコ」でブレイクした沖昌之さんの新作写真集発売
「…これじゃないニャ」
と肩を落とす、残念なネコ

これに気づいたとき、今回の写真集のテーマが「残念すぎる」に決まったのだそうです。

■どんな残念が詰まっている?

写真集「残念すぎるネコ」には、わかりやすく残念なネコから、ちょっとその残念加減が理解し難いネコまで、幅広い「残念」が取り揃えられています。わかりやすい残念としては、「転落注意から転落したネコ」があげられるでしょう。落ちていくネコの表情が、その無念さを物語っています。

「残念すぎるネコ」って、どんなネコ?-「必死すぎるネコ」でブレイクした沖昌之さんの新作写真集発売
「む、無念ニャ…」

「箱の中身はなんんじゃろか?ネコ」は、まだ自分が残念であることに気づいていないネコ。箱の中にはきっと何かあると信じて探っていますが、中がからっぽなことは反対側からは丸見えです。

「残念すぎるネコ」って、どんなネコ?-「必死すぎるネコ」でブレイクした沖昌之さんの新作写真集発売
「きっと、おいしいものがいっぱいニャ♪」

「ばれてたの!ネコ」は、「いたずらしないでね」という注意書きに驚くネコ。だれにもわからないようにこっそりいたずらしていたのに、みんなにばれていたことに、開いた口が塞がらなくなっています。

「残念すぎるネコ」って、どんなネコ?-「必死すぎるネコ」でブレイクした沖昌之さんの新作写真集発売
「うにゃっ!にゃにゃにゃにゃにゃ!」

その他、匂い付けしていたら首が木の枝に挟まってしまい、哀し気な表情で助けを求めるネコ、などが収録されています。

「残念すぎるネコ」って、どんなネコ?-「必死すぎるネコ」でブレイクした沖昌之さんの新作写真集発売
「そんな目で見るニャ!」

沖さんが個人的に気に入っているのは、「今日、みんな忙しいって、言ってたよね?ネコ」だそう。この集団に出会ったとき、沖さんは自身の経験した学生時代の出来事が、走馬燈のように頭の中を駆け巡ったそうです。

「残念すぎるネコ」って、どんなネコ?-「必死すぎるネコ」でブレイクした沖昌之さんの新作写真集発売
「用事って、3人だけで遊びに行くことだったの?
ねぇ、なんで黙っているの?」

■ページをめくる、楽しみ

「残念すぎるネコ」の構成を担当されたのは、東野圭吾さんの書籍『白夜行』などの装丁で知られる鈴木成一さん。鈴木さんは30年あまりで1万冊以上の本を手掛けた、日本でも指折りのブックデザイナーです。

普段は装丁のみ担当される鈴木成一さんですが、「残念すぎるネコ」では22万枚にもおよぶ沖さんの写真をすべてチェック。収録する写真をチョイスし、その並び順も決定されました。鈴木さんが構成したページの一部には、複数枚で完結する“物語”を持ったものもあります。

例えばあるページには、バッタを追いかけるネコの写真が収録されています。ページをめくると、そのバッタを咥えてゆうゆうと立ち去る別のネコと、前のページでバッタを追っていたネコが立ちすくむ姿が。そして次のページには獲物を奪われたことにやっと気づき、飛び上がって怒るネコの姿が収められています。

 「忙しいって、3人で遊びに行くから、だったの?」
1stシーン:バッタを追いかけるネコ

 「忙しいって、3人で遊びに行くから、だったの?」
2ndシーン:そのバッタを咥えて立ち去る別のネコ
と、それを見送る元ネコ
「???」

 「忙しいって、3人で遊びに行くから、だったの?」
3rdシーン:ちょっと遅れて悔しさを爆発させるネコ
「それ、おれのバッタニャーー!!!」

この写真たちが3枚で1つのストーリーをなしていることは、初めてこの写真集を手に取ったときにはわからないかもしれません。でも、なんどか眺めていると、ある日突然その仕掛けに気づくときが。その瞬間、じわりと面白さがこみ上げできます。

「複数枚完結写真」はほかにも隠されています。それを探してみるのも、この写真集の楽しみとなるでしょう。

 「忙しいって、3人で遊びに行くから、だったの?」
「見つけられるかニャ?」

■装丁に込められた思い

これだけインターネットが普及すると、「一回だけ読み、その後は二度と手にしない」読み捨てコンテンツを、紙を使って書籍に仕上げることは無駄と思えてしまうことも。それは例えば湯飲みにお茶を入れ、お茶を飲み終わったら湯飲みごとゴミ箱に捨てるような、そんなもったいなさを感じてしまうこともあります。

一方で、何度も手に取りたくなるコンテンツであれば、良い紙を使って、手のかかった装丁をしたものを、長く家に飾っておきたいと思うことも。きれいに装丁された書籍は、インテリアとしても良いものです。

今回、装丁を日本を代表するブックデザイナー鈴木成一さんに依頼されたのは、そんな思いが沖さんにあったから。写真集「残念すぎるネコ」は、コンテンツであるネコ写真にももちろん価値があるものですが、その装丁も価値を持つ、長期間手元に置いておきたくなる一冊に仕上がっています。

沖昌之撮影、お願いねこ
いつまでも一緒に、いられますように

発売日は9月23日。ページ数は96ページ。全国の書店やAmazon.co.jp楽天ブックスなどで購入できます。

「残念すぎるネコ」って、どんなネコ?-「必死すぎるネコ」でブレイクした沖昌之さんの新作写真集発売
帯は「俺、つしま」で知られるおぷうのきょうだいさんが担当されました

(本稿内の画像は、沖昌之さんに提供していただきました。なお、本稿内の画像がすべて写真集「残念すぎるネコ」に収録されているわけではありません。ご了承ください)