「BLOXVOX」は、電話での会話内容を周囲に聞こえないようにしてくれるツール。米国ミルウォーキー在住のGreg Umhoeferさんが開発した。
米国のオフィスでは、以前はパーティションで区切られたキュービクルレイアウトを採用するところが多かった。だが現在は日本のそれに近い、オープンレイアウトに切り替えるところが増えている。Greg Umhoeferさんによれば、その理由のひとつはオフィス賃料の上昇。これにより、従業員一人あたりのオフィス面積は2010年から2017年の間に33%も減少したそうだ。また、オフィスレイアウトの流行の変化も影響している。現在はオープンレイアウトの方が、チームメンバー間でコミュニケーションを取りやすく、業務効率があがると考えられている。
だがオープンレイアウトでは、電話の声が業務上の問題となることが多い。部署によっては、同じ企業の同僚であっても情報が洩れたらまずいケースがある。また、聞かれては困る情報が含まれてない場合でも、周囲の同僚がその会話を仕事の迷惑と感じることはあるかもしれない。
電話の声が、仕事の邪魔になることも
「BLOXVOX」はこの問題の解決を目指すツール。オープンレイアウトのオフィスで電話をする際に、電話の音声が漏れることを防ぐツールだ。
電話の声が漏れるのを防ぐ「BLOXVOX」
マイク機能付きのイヤホンと一緒に使用する。イヤピースを耳に装着した後に「BLOXVOX」を装着。続いてイヤホンのマイクを「BLOXVOX」のスリップに挿入すれば、使用可能となる。「BLOXVOX」の防音機能は高く、普通のレベルの音量でしゃべっていても、周囲の人にはその会話内容はほとんどわからないという。
「BLOXVOX」の前面にはくぼみが付けられている。通常はこれを指で押さえて使用する。電話がかかってきたときに、比較的短時間で対応できるのが特徴だ。
長時間の会話向けには、付属のストラップを使用する。装着には少し時間がかかってしまうが、装着すればハンズフリーで会話ができるので、会話しながら仕事も可能だ。
利用シーンとしては、オープンオフィスの他、カフェや空港などで仕事をしているときなどもあげられている。その他、壁の薄いホテルに泊まってしまった際にも便利だそうだ。
Greg Umhoeferさんは現在、クラウドファンディングサイトKickstarterで出資者募集のキャンペーンを実施中。本稿執筆時点では50ドルの出資と15ドルの送料などで、「BLOXVOX」を入手可能だ。出荷は2018年8月に予定されている。