
「FocusCap」はノイズキャンセリング帽子。ドイツのデザイナーHannes Greblinさんが考案した。
欧米のオフィス環境は、かつてはパーティションで区切られた「キュービクル」と呼ばれる形式のものが多かったが、最近は日本のオフィスのような「オープンワークスペース」を採用しているところも増えつつある。だがオープンワークスペースでは、他人のたてる音の“ノイズ”や視覚的な“ノイズ”に悩まされ、仕事の効率が低下するケースも。

パーティションによって区切られたキュービクルオフィス
視覚的な“ノイズ”を遮断する効果があった
音による“ノイズ”に関してはヘッドフォンやイヤフォンを着用することで解決する人が多い。同僚や上司も、誰かがヘッドフォンをして仕事をしていたら「いまは集中しているので、邪魔していで欲しい」というサインに取ることが多いそうだ。だが視覚的な“ノイズ”にはどう対処したら良いのか?
「FocusCap」は、そのような状況に有効なバイザー。左右にシールドを垂らすことで視覚を制限。目を周囲の視覚的な雑音(ノイズ)から遮断し、デスク上やコンピュータースクリーンのみに集中できる環境を作る。

モードは2つ。コンピュータースクリーンに集中するためのスクリーンモードと、デスク上の書類に集中するためのデスクモードだ。デスクモードは、学生が図書館などで利用する際にも便利だそうだ。


実は同様の製品はいくつか販売されているのだが、それらはヘルメット状であるなど、大掛かりで重く、高価なものが多い。その点、「FocusCap」は軽量で安価、手軽に試せるというメリットがある。使わないときには折り畳めるので、ポケットに入れて持ち運ぶことも。

Hannes Greblinさんは、「FocusCap」を、BoseのノイズキャンセリングヘッドフォンQuietComfort 25などと併用することを推奨。この組み合わせにより、オープンなオフィス環境でも、一人の空間を仮想的に作りだせるとしている。

価格は30ユーロ。Boseのヘッドフォンと合わせると結構な金額になるが、仕事の効率を上げるためなら、それくらいの出費は仕方がないのかもしれない。
