トヨタの自動運転EV
トヨタが自動運転EVを発表

トヨタ自動車は、自動運転の電気自動車(EV)「e-Palette Concept」を発表した。1月12日まで米国ラスベガスで開催する先端技術の見本市「2018 International CES」で移動、物流、物販など多目的に使える次世代の発明として展示する。

運転席を持たず、乗客が指示した場所へ勝手に走っていってくれる。荷室部分によって大きさの異なる合計3種類があり、全長が4m~7m前後。いずれも低床、箱型のバリアフリーデザインで、さまざまな設備を後から組み込める。CESに出展するのは全長4.8m、全幅2m、全高2.25mとなっている。


外観はフランスのLigier(リジェ)などが開発した自動運転バスなどに似ている。そちらは日本でもショッピングモールや大学などで試験導入が進んでいる。

フランス製EVのイメージ
こちらはDeNAなどが日本で実験しているフランス製自動運転バス

e-Palette Conceptも、他社の先行例を踏まえると十分に発展の可能性がありそうだ。相乗りタクシーのように使ったり、インターネット通販の商品を届けたり、運転席を省いた分広い車内を生かしてキッチンカーやキャンピングカーのように使ったり、「動く個人オフィス」のように利用したりすることも可能。車両の状態は遠隔監視でき、また用途に応じて、協力する外部企業が車両の制御システムを一部利用できる。

自動運転EVのイメージ
インターネット通販の商品を配達して試着も

自動運転EVのイメージ
広い車内を生かしてキッチンカーにもなる

トヨタはすでに協力する外部企業の名前をいくつか挙げている。Amazon.com、Didi Chuxing、Pizza Hut、Uber Technologies、マツダなどだ。今後は2020年代前半に米国を始めとしたさまざまな地域で協力企業とともに実験車両による実証事業などを行う。また2020年には一部機能を搭載した車両を東京オリンピック・パラリンピックの乗り物として投入し、大会の成功に貢献したいとしている。