Peingのイメージ画像

気になる相手に匿名で質問できる「Peing」。個人が立ち上げ、瞬く間に人気を集めたアプリケーションとして話題だが、このほど東京のインターネット企業ジラフが買収した。

Peingは11月に日本の技術者が個人で立ち上げた。機能はいたって単純。Twitterと連携させてログインし、匿名でメッセージを受け付ける「質問箱」を作ってそのリンク(URL)をTwitterに投稿する。すると普段からつながりのある「フォロワー」が質問箱を開き、誰か分からないかたちでメッセージを送ってくるので、回答をTwitterに投稿する。

2016年にサウジアラビアから登場し海外で人気を博した「Sarahah(サラハ)」のクローン(そっくりさん)だが、サラハが日本語に対応していない状況も味方し、うまく国内で流行させるのに成功した。直近の閲覧数は月間2億ページビュー(PV)と高い人気を誇る。

だがPeingを立ち上げた技術者が既存の開発体制の限界を感じ、ジラフに事業を譲渡した。今後はソーシャルゲーム会社ポケラボの創業者でジラフ執行役員の佐々木俊介氏が責任者に就く。もともとPeingを開発した技術者はそのアドバイザーになる。買収金額などは非公表。

多くのアプリの栄枯盛衰を見てきた人の中には、Peingやサラハ以前に存在した「ザ・インタビューズ」を思い出すむきもあるだろう。やはり匿名で質問できる仕組みが人気を博した。

2011年に旧paperboy&co.(現GMOペパボ)社内で技術者が腕試しとして開発し一世を風靡。企業として運営に本腰を入れたが失速したあと、将来性を見込んだ旧gooyaAd(SAKURUG)が買収したもののの、2016年に終了している。

もっと広く海外に目を向けると、似たような匿名質問アプリは数えきれないほど多くあらわれ、大流行したあと下火になる繰り返しを経てきた。2009年に米国から登場し若年層から絶大な支持があった「Formspring(フォームスプリング)」は紆余曲折を経てデートアプリ「Twoo」が吸収して消滅。2010年のラトビア発でかつて日本で人気があった「Ask.fm(アスク)」は存続しているが、使う人同士のいじめなどの問題で苦闘する。

しかしその後のサラハの人気に見られるように、人々が仮面舞踏会のような正体を明かさぬ交流を好む気持ちがなくなる訳ではない。Peingを技術者の腕試しではなく、会社による事業としてどのように伸ばしていくのかは注目を呼ぶところ。