最近流行のキャンピングカー。ホテルがない場所にも宿泊できるのが魅力です。例えば日の出の一瞬だけ絶景が見られるスポットでも、キャンピングカーで滞在すればその瞬間を見逃すことはありません。
とはいえ、そんなスポットやキャンピングカー用のRVパークは、スーパーなどから離れた場所にありがち。ちょっとした買い物には、キャンピングカーへの自転車の搭載が必須だったりします。スーパーまで行くのに、巨大なキャンピングカーを走らせるのは面倒くさいからです。
でもどうせなら、自転車ではなくてクルマを搭載したい。そんなひとにぴったりなのが「Performance」。ドイツの都市ヴッパータールに本拠をおくVolkner Mobilが開発・販売しています。
クルマを運べます
Volkner Mobilは老舗のキャンピングカーメーカー。ドイツで開催されるキャンピングカー/トレーラーハウスの見本市「Caravan Salon」には、20年連続での出展を果たしています。そのVolkner MobilのStephanie Volknerさんによれば、同社の一押し製品はやはり「Performance」なのだそう。これは、500hpのエンジンを搭載した全長12メートルのキャンピングカーです。
500hpのエンジンを搭載!
「Performance」の車内は顧客からのリクエストに応じて様々な構成が可能ですが、もっとも多いのは前方から「運転席&リビングルーム」「シャワー&トイレ」「ベッドルーム」の3つに区分けされた構成。間にシャワールームを挟むことで、運転席とベッドルームを完全に切り分け、ベッドで横になった人が、そこがクルマの中であることを忘れてリラックスできる空間を作り出せます。
「シャワー&トイレ」を中心に設置することで
窓は絶妙な高さに取り付けられています。かなり高めで、外からは中を覗き込みにくい位置。一方で、車内からは外の景色を見やすい高さとなっています。この窓のおかげで、搭乗者は暖かい車内でソファに座ってリラックスしながら、絶景を楽しめます。
でもやっぱり、「Performance」の最大の売りは、ガレージが装備されていることでしょう。Stephanie Volknerさんによれば、この車庫にはポルシェ911、メルセデスのCクラスカブリオレ、フェラーリ458、そしてテスラの一部車種などを格納して移動できるそう。ガレージは油圧で動作し、クルマの入出庫は楽に、短時間でできるのだそうです。
高級車ばかりでした…。
巨大なキャンピングカーの中からクルマがでてくる様子は、なぜかちょっとだけ、サンダーバード2号を想起させます。
頭の中で鳴らしながらご覧ください
クルマは車体のセンターに置かれる構造。低重心構造ともなるので、クルマをお腹に抱えていても、ハンドリングへの影響はあまりないのだとか。また、クルマのセンター置き構造は、居住フロアのフラット化にも貢献したそうです。
価格は98万9,000ユーロ(約1億3,000万円)から。このお値段は、リビングの家具のグレードなどによって変化します。
Volkner Mobilのキャンピングカーラインナップには、サイズの小さめな「Performance Compact」も存在します。Compactという名前は付いていますが、ガレージは装備。BMWミニクーパーやチンクエチェントを搭載できます。価格は68万5,000ユーロ(約9,140万円)からと、こちらは日本円で1億を切っています。
同社の製品は受注生産。発注するにはドイツにある同社を訪問する必要があります。同社でStephanie Volknerさんらに希望を伝えて契約し、それから製造開始。完成は通常約18か月後となるそうです。
キャンピングカーとして考えれば、まったく手が出せない価格。でも、別荘として考えてみてはいかがでしょう?そう考えると、買ってもよいかな?と考える人も、案外多いのではないでしょうか?
…筆者には無理ですが