ミサイル実験のイメージ
ミサイルの発射数(出典:NTI、2017/08/25までの集計)

相次ぐ北朝鮮によるミサイル発射実験は、そのつど大きな話題になるが、最近は日本の株式市場に与える影響は限定的で、世間の「慣れ」を指摘する声も出ている。どれだけの実験があったのか振り返ってみると、その数は1984年以降の累計で100発をゆうに超える。

大量破壊兵器問題を扱う米国の非営利組織(NPO)「核脅威イニシアティブ(The Nuclear Threat Initiative 、NTI)」では、北朝鮮のミサイル実験に関するデータベースをWebサイト上に公開している。NTIが出資し、別のNPOであるジェームズ・マーティン非拡散研究センターが作成にあたった。

500kg以上の重さの物体を300km以上の距離飛ばせるミサイルについてまとめている。発射地点は北朝鮮内に広く散らばっているが、日本海に面した東側に多いことが分かる。

また2010年代に入って実験の数は急激に伸び、2016年にいたっては1年間に23発も発射していたことが分かる。2017年もすでに17発。ただしこれは8月25日までの分で29日の分も含めればさらに増える。またより先進の兵器が占める割合が高くなっているのもうかがえる。

日本でもテレビの報道やインターネットなどを通じかくも頻繁にミサイル情報と接していれば、次第に「慣れ」始めてもおかしくない。

実際、8月29日早朝にミサイルが日本上空を通り抜けて太平洋に着弾したと報道があってから、多くの人々はいつものように朝食をとり、服を着替えて出勤したり、あるいは家事をしたりといった日常生活を送った。

TwitterやFacebookでは何かがおかしいと訴える声もあるが、企業は平常通り業務を進め、交通機関や公共施設もおおむね普段と同じように機能していた。こうした状況下では市場の動揺などがあまり大きくならないのもごく自然と言える。