マクロミルのイメージ
(出典:マクロミル)

9月第3月曜日は「敬老の日」。「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」日だ。ところで敬老の対象は何歳からだろうか。調査会社マクロミルがレポートをまとめた。

マクロミルは7月8日と9日に20~30歳の比較的若い層と60~70歳のシニア層、それぞれ500人を対象にアンケートを実施した。


調査結果のグラフ
(出典:マクロミル)

敬老の日を祝われる対象となる年齢はいくつぐらいからかを尋ねると、若い層では「60~64歳」を22%が挙げ、さらに「65~69歳」が17%。合わせて約4割が60歳代からとしている。ただし「70~74歳」との答えも21%と多い。

一方シニア層では60歳代から敬老の日の対象になるとの回答は少なく、「70~74歳」から32%、「75~79歳」が22%と、半数以上が70歳代からと答えた。

なおシニア層の70%は、敬老の日にも子供(こども)や孫から「何もしてもらわなくていい」と考えている。また若い層の62%も去年の敬老の日には祖父母や両親に「何もしなかった」という。

「老人を敬愛し、その長寿を祝うという敬老の日の趣旨が薄まってきているのかもしれない」とマクロミルは分析している。

ちなみに内閣府によると、日本では2016年時点で総人口1億2,693万人のうち、65歳以上を3,459万人が占める。全体の27%、つまり4人に1人以上となっている。

この割合は30年ほど前は約10人に1人(約10%)、さらに敬老の日が祝日として制定された50年ほど前は約16人に1人(6%強)だった。

内閣府の統計グラフ
(出典:平成29年版高齢社会白書)

かつては珍しい存在だったシニア層は、今や当たり前の存在になりつつある。着実に進む社会の変化に、敬老の日をめぐる人々の意識もまた影響を受けているのかもしれない。