ナマズ丼のイメージ
ナマズ丼、いかがでしょう

イオンが土用丑の日に合わせて販売している「ナマズの蒲焼」が話題だ。卵から育てた魚からまた卵を採れる「完全養殖」に成功した魚を拡販している。

イオンが取り扱っているのはナマズの一種であるパンガシウス。ベトナムで養殖しており、ASC(Aquaculture Stewardship Council:水産養殖管理協議会)の認証を得ているそう。ASCは世界自然保護基金(WWF)などの支援のもと2010年に設立した組織。


2014年から「トップバリュ 骨取り白身魚」として発売。従来はふっくらした食感と淡白な味をソテーやフライ向けに宣伝していたが、最近はウナギのような蒲焼にも生かせないかと蒸し上げてオリーブオイルで皮面を焼き上げる手法を試みた。パンガシウスに合わせた独自のタレも開発するなど工夫を重ねている。

ナマズの蒲焼イメージ
ナマズの蒲焼。ウナギを代替できる?

2016年に販売した際は、「やはりウナギとは違う」といった食べた人の感想がインターネット上に幾つも出たが、しかしイオンとしては商機を見ているのか、2017年5月末にもさらに改良し「トップバリュ 白身魚のふっくら蒲焼」として全国のグループ最大1,700店舗で取り扱いを開始。価格例は半身1パックで645円(税込)といった水準だ。

急速な資源枯渇の恐れがあるウナギは、すでに代替品の候補が複数挙がっているが、イオンが力を入れる完全養殖のナマズは競合をしのぐ優位を示せるだろうか。