雹のイメージ画像
雹は強い風とあわさると怖い

俗に言う「ゲリラ豪雨」とともに氷のかたまり、雹(ひょう)が降り、強い風が吹き、窓ガラスが割れる被害が出る。避けるにはどうすればよいだろうか。天候が不安定になる季節だけに、対策を確認しておきたい。

家の窓ガラス

YKK APの製品画像
YKK APが出している手動シャッターのイメージ

7月のゲリラ豪雨では、強い風とともに雹が家の窓ガラスに次々とぶつかり恐ろしい音を立てる動画がTwitterなどで拡散し、多くの人を驚かせた。まるで外から誰かが沢山の石を投げつけているかのようだが、自然現象だ。


過去には実際にガラスが割れた事例もある。いったいどうやって防げばよいのか、まず建材メーカーYKK APに尋ねた。

すると「夏場の暴風雨・雹対策に絞った具体的な対応策というものは弊社にはない」と断ったうえで、台風などの対応策が役立つかもしれないと回答があった。

YKK APの公式サイトにある「夏リフォームのすすめ 強い雨や風に備える」で公開している手法をみると、あらかじめ雨戸やシャッターを設置しておき、風雨が強まってきたらおろすのが、ありきたりだがよいようだ。リモコン式の電動シャッターなどから、やや安価な手動シャッターまで並んでいる。

またシャッターや雨戸をつけるだけの費用が出せないとしても、窓ガラスが破損した際に部屋の中に飛び散らないようカーテンを閉めるだけで多少安全性は高まる。

クルマの窓ガラス

毛布のイメージ画像
毛布を生かそう

クルマの窓ガラスも雹による被害を受ける場合がある。いったん割れると車体のへこみとともに保険を利用できるかを悩むことになるが、その前に被害を減らすすべも知っておきたいところ。

日本自動車連盟(JAF)の公式サイトにある「クルマ何でも質問箱 運転中に雹(ひょう)が降ってきたらどうする? 」では身近なもので窓ガラスを防護するやり方が載っている。

例えば自宅にクルマが駐めてある場合は厚手の毛布や布団などで表面を覆うことで、衝撃を和らげ、損傷を抑えられる可能性があるという。もう使わなくなった古い毛布などがあるなら、とっておくのもよいかもしれない。

ほかにも運転中の場合や雹による道路の冠水への注意など、気をつけるべき点が列記してあり、参考になる。

自分や家族を守る

気象庁リーフレットのイメージ
気象庁リーフレット「竜巻から身を守る~竜巻注意情報~」より抜粋

窓ガラスは大事だが、雹を見たら自分や家族のケガのリスクも考えなくてはならない。

というのも雹は発達した積乱雲(入道雲)が近づくきざしとして降ることが多い。積乱雲は落雷やときには竜巻などをともなう。気象庁のリーフレット「竜巻から身を守る~竜巻注意情報~」を確認しておこう。

竜巻などから身を守る際は頑丈な建物の中か隙間などに入る必要がある。プレハブや車庫などは安全ではない。例えばもしマイカーを置いている駐車場が家から離れたところにあり、そばにすぐ避難できる施設がないなら、無理はせず身の安全を優先したほうがよい。

気象庁は随時「雷予報・注意報」「竜巻注意報」などの情報を発信しているので、風雨が強まってきたら公式サイトなどで確認しておきたい。ただし技術上の限界から事前に正確な予測ができないこともあるため、気象庁から注意報が出ていなくても、危険を感じたらまず避難するようにしたい。