オーダーメイドな木製フレーム自転車「My ESEL」

「My ESEL」は、オーダーメイド可能な木製フレーム自転車。オーストリアの自転車メーカーMy Eselが製造・販売している。

オーダーメイドな木製フレーム自転車「My ESEL」
オーダーメイド可能な木製フレーム自転車「My ESEL」

木製フレームの自転車は欧米ではそれなりの数が販売されている。だが「木目が美しい」「錆びない」以外のメリットを、うまくアピールできているものは少ない。


「My ESEL」は木製フレームに対して、新しい価値の付与に成功した自転車。金属製のチューブを溶接して製造する従来のフレームよりも、合板をカットして作るフレームの方が、サイズや形状の変更によりフレキシブルに対応できる、というメリットを最大限に活かしている。

オーダーメイドな木製フレーム自転車「My ESEL」
様々な体型の人、そして様々なライフスタイルに対応

注文時には、フレームカラーや変速機の種類などのほかに、希望するライディングポジションや身長、靴のサイズ、膝下の長さなどを入力する。これにより、同社が独自開発したアルゴリズムを持つソフトウェアが最適なフレームの形状とサイズを割り出すという仕組みだ。その形状・サイズに合わせて合板をカットすることで、その人にぴったりの、オーダーメイドな自転車を仕上げてくれる。
オーダーメイドな木製フレーム自転車「My ESEL」
注文時にはフレームカラーや変速機の種類の他、

オーダーメイドな木製フレーム自転車「My ESEL」
希望するライディングポジションを指定できる
通勤で使用する人の多くは「COMFORT」を選ぶのだとか

こうして出来上がった「My ESEL」は、気持ちよく乗れる自分にぴったりな自転車なのはもちろんだが、他の人には乗りにくい一台ともなる。だがこれはこれで、購入者の所有欲を刺激するものとなるだろう。

オーダーメイドな木製フレーム自転車「My ESEL」
誰にも、渡さない

My Esel創業者であるChristoph Fraundorferさんは、木製フレームによるオーダーメイドシステムを採用した理由について、次のように説明している。

「同じ身長の人であっても、足や手の長さは違っている。これに加え、希望するライディングポジションなどの違いにより、一見同じような体格の2人であっても、必要とされる自転車フレームのサイズ・形状は異なったものとなる。S、M、Lなど、複数サイズのフレームを用意するだけでは、一人一人にぴったりあった自転車を提供することはできない」

Fraundorferさんは身長が1メートル95センチもあり、どの自転車に乗っても、背中やひざに痛みを感じたという。自転車をオーダーメイドすればこの悩みから解放されるのはわかっていたが、金属チューブを溶接して製造する従来の自転車では価格が非常に高いものとなり、一般の人が手を出すのは難しい。Fraundorferさんは同じ悩みを持つ人たちを助けたいと思い、My Eselを創業したそうだ。

オーダーメイドできる自転車My Esel
1メートル95センチから見る世界って、どんなだろう?

My Eselのオンラインショップで購入できる。価格はサイズや装備によって異なるが2,800ユーロ程度からで、日本への送料は50~75ユーロ程度となる。なお同ショップの表示言語はドイツ語だが、購入に関する質問などは英語でも受け付けている。

オーダーメイドな木製フレーム自転車「My ESEL」