ワールド囲碁チャンオイオンシップのロゴ
WGCは囲碁の世界大会

囲碁の最高峰である日中韓をそれぞれ代表するプロ棋士と、人工知能(AI)技術を用いたコンピューターシステムが競う世界大会「ワールド碁チャンピオンシップ(WGC)」。緒戦の棋譜が公開となった。

日本棋院が主催するこの大会は、2015年に彗星のごとくあらわれ、囲碁の世界に強烈な存在感を示したGoogleのコンピューターシステム「AlphaGo(アルファ碁)」をはじめとするAI技術の台頭に刺激を受けたもの。

日本から六冠の井山裕太九段、中国から同国の予選を勝ち抜いたミ・ユティン九段、韓国から同国ランキング1位のパク・ジョンファン九段、さらに日本のドワンゴなどが開発を進めるコンピューターシステムDeepZenGo(ディープゼン碁)が参加し、総当たりリーグ戦で最強を決める。

WGCの参加棋士画像
各国代表と日本のDeepZenGoが参加

インターネット上で公開している有志による棋士の世界ランキング「Go Ratings」によると、3月21日時点で井山九段は7位、ミ九段は3位、パク九段は2位。順位は変動が激しいが、いずれも名実ともに各国代表としてふさわしい棋士ばかり。

Go Ratings のランキング
Go Ratings による順位(3月21日時点)

WGC緒戦ではミ九段がDeepZenGoを破り、パク九段が井山九段を破った。

公開された棋譜画像
公開された棋譜。283手までミ九段がDeepZenGoに黒番中押し勝ち

AlphaGoに対抗する意味もあって開発しているDeepZenGoだが、まだ他を圧倒するといった段階ではないもようだ。

3月中旬に開催したコンピューターシステムだけの世界大会「UEC杯コンピュータ囲碁大会」でも、中国のIT大手Tencent(テンセント、騰訊)が新開発したFine Art(ファインアート、絶芸)に敗北を喫して2位となっている。

とはいえ機械学習などの技術により戦えば戦うほど強くなれるのがDeepZenGoをはじめとするコンピューターシステムの長所。今後の奮闘に期待したいところ。

3月23日まで続くWGCのあと、3月26日にはコンピューターシステムと日本の棋士が競う「電聖戦」が始まる。若干19歳にして井山九段を破り、「竜星」のタイトルを史上最年少で勝ち取った一力遼氏が、DeepZenGo、Fine Artの両システムと競う。

相次ぐ人間とコンピューターシステムの公式試合は、日本のDeepZenGoにとって正念場。米国のAlphaGo、中国のFine Artなどに並ぶ存在感を見せつけられるだろうか。