新型アナログレコードプレーヤー

パナソニックの「テクニクス」ブランドからアナログレコードを再生するためのダイレクトドライブターンテーブルシステム「SL-1200GR」が5月19日に発売予定だ。

最近、アナログレコードの需要は増加しており、かつてレコードに親しんだ50歳代以上の男性を中心とした音楽好きに加え、初めてレコードに触れる10~30歳代の若年層にも購入が広がっているとのこと。


パナソニックは2016年にもターンテーブル「SL-1200G」を発売しているが、今回はその技術を引き継ぎつつ、改良を加えている。


従来機種と同じくベルトドライブ方式に比べ回転精度の高いダイレクトドライブ方式を採用。回転ムラや回転中の微小な振動、いわゆるコギングの問題を解消するため、コイルからコアを排除したコアレスステーターを採用したシングルローター型のコモーターを新たに採用している。

コアレスドライブ

さらにブルーレイプレーヤーでつちかった技術を応用し、定速時の制御ではマイコンによる正確な正弦波を出力することで、安定した回転を実現したという。

またプラッターには、モーターを構成するローターヨークおよびローター磁石を固定。モーターとプラッターが強固に結合した構造を採用し、より安定した回転を可能にしてたとのこと。

このほか電気回路もチューニングを施し、高い回転精度を備えつつ、立ち上がり時間は0.7秒にしたとしている。

筐体にはBMC(バルク・モールディング・コンパウンド)シャーシとアルミダイカストシャーシを一体化した高剛性の2層構造を採用。表面には落ち着いた風合いのマット塗装を施している。筐体を支えるインシュレーターは減衰特性と長期の信頼性に優れた特殊シリコンラバー。外部からの振動を軽減するため本体重量に合わせてチューニングを施している。

レコードプレーヤー筐体の図解

質量は約2.5kgとし、低振動化のためシミュレーションを繰り返してアルミダイカスト部の形状を最適化。剛性を高めるための強化リブを追加し、振動減衰特性を向上している。

トーンアームはテクニクス伝統のスタティックバランス型。パイプ素材にアルミニウム、ジンバルサスペンション構造の軸受け部に切削加工のハウジングを使ったベアリングを採用。5mg以下の高い初動感度とし、レコード盤のより正確なトレースを可能にしたとか。標準のウェイトに加えて補助ウェイトを付属。カートリッジ質量は18.7~25.1gとなり、幅広いカートリッジの装着にも対応する。このほか着脱可能なAC入力端子、金メッキ加工を施したPHONO端子を採用する。

併せてフルデジタル構成のステレオインテグレーテッドアンプ「SU-G700」、フロアスタンド型スピーカー「SB-G90」も発売する。

フルデジタル構成のアンプ

重心を改良したスピーカー

サイズはターンテーブルが453×173×372mm、アンプが430×148×428mm、スピーカーがスパイク利用時で302×1114×375mm、ゴム脚利用時で302×1093×375mm。

希望小売価格はターンテーブルが14万8,000円(税別、以下同じ)、アンプが23万円、スピーカーが1本24万9,000円。