コンピュータープログラミングに関する話題を公開の場で語り合える「Gitter」。TwitterとGit(著名な技術情報共有システム)、Geek(ギーク、技術好き)という言葉を組み合わせたような名前だが、最近ちょっとした注目の的になっている。
Gitterは2014年から続いており、「iOS」「Android」「Data Science」といった興味のある分野ごとにさまざまなRoom(部屋)があり、好みで1つ選んで開くと、Twitterのように短文を投稿して情報交換ができる。発言は小さなアイコンや「@」マークが付いた英文字の名前とともに上から下へ流れるなど、デザインは確かにどことなくTwitterに似ている。
インターネットの古き良き情報共有手段である「フォーラム」を現代風のデザインに磨き上げたような印象。Webブラウザーからも利用できるし、PCやiPhone、Androidスマートフォン向けの専用アプリケーションもある。
ギークが集う技術情報共有サイト「GitHub」を使っていれば、連携して簡単にログイン、利用できる。GitHubと連携させたくなければ、Twitterを使って同様の設定ができる。
最近あらためて話題になっているのは、やはりギークの関心を集めるGitLabという企業が買収したことが大きい。
GitLabは名前が似ているGitHubの競合相手の1つで、似たようなサイトを運営しているほか、同様のサイトをさまざまな企業が自前で設置できる製品を開発している。
Gitterは、GitLabによる買収後も、TwitterやGitHubと連携してログインできる機能を残すという。一方でGitLabが運営するサイトと連携する機能を追加する予定。
これに加え、Gitterの設計図にあたるソースコードをオープン(公開)にするという。ソースコードを無償で無制限に取り扱える取り決めのひとつ「MITライセンス」を採用するとか。
必要な調整を加えたうえで、6月までにGitLabの運営するサイト上に掲載するとしている。
詳細についてはGitterの公式ブログで確認できる。「Mattermost」や「Slack」といった、よくGitLabと組み合わせて使うような業務用チャットアプリとどう特徴や用途が異なるのか、などにも言及している。
Gitterの原則として公開の場で話し合うといった特徴や、誰でも過去にさかのぼって投稿を検索できる点などを強調している。