クルマを牽引できる折り畳み電動バイク「MOAR」

「MOAR」は、折り畳み電動バイク。米国カリフォルニア州に本拠を置く、Moar Bikesが開発した。

クルマを牽引できる折り畳み電動バイク「MOAR」
折り畳み電動バイク「MOAR」

クルマを牽引できる折り畳み電動バイク「MOAR」
折り畳むとクルマのトランクに収納できる

その基本構造は、ファットタイヤを履いた折り畳み自転車に、電動モーターを装着したもの。このため、たとえば変速機にはShimanoが採用されているし、サドルやペダルも自転車用のものが取り付けられている。バイクの黎明期には、自転車にガソリンエンジンを積んだだけといったものが多く見られたが、それを彷彿とさせる電動バイクだ。


クルマを牽引できる折り畳み電動バイク「MOAR」
変速機にはShimanoのものを採用

利用者のライフスタイルにあわせてベーシックな「Sun& Fun」、通勤向けの「24/7」、そしてハイパワーの「Rapt」の3モデルが用意された。これらモデルの重量は31~32キロ。抵抗の大きいファットタイヤを装着していることもあり、自転車としてペダルを踏んで走行するには少し厳しい重さだ。だが「MOAR」には電動モーターが装着されているため、この重さであっても楽に走行できる。

クルマを牽引できる折り畳み電動バイク「MOAR」
30キロ越えの車重を苦にしない走りが期待できる

モーターには500Wのハブタイプと、750Wのミッドドライブタイプが用意されている。750Wモーターの最大トルクはなんと160N・M。クルマを牽引することも可能だ。

クルマを牽引できる折り畳み電動バイク「MOAR」
最大トルク160N・Mの750Wモーター

クルマを牽引できる折り畳み電動バイク「MOAR」
クルマを牽引できる!

実際のところ、自転車でクルマを牽引する人はいないだろう。だが、これだけのパワーがあれば、オフロードの坂道を走る際にも、ぐいぐい上ってくれるのではと期待できる。

クルマを牽引できる折り畳み電動バイク「MOAR」
坂道、楽勝!

バッテリーは荷台部分に装備。10、13、17Ahの3種類が用意された。満充電すると10Ahのバッテリーでは約48キロ、13Ahのバッテリーでは約64キロ、17Ahでは約80キロ走行できる。バッテリーは取り外して充電が可能だ。

クルマを牽引できる折り畳み電動バイク「MOAR」
バッテリーは荷台内部に装備

この荷台には、平日の通勤時などにはビジネスバッグを載せておける。バックパックを背負わなくても済むので、背中が汗まみれにならないのがうれしい。

クルマを牽引できる折り畳み電動バイク「MOAR」
荷台は休日にも活躍

クルマを牽引できる折り畳み電動バイク「MOAR」
スーパーなどで買った日用品を積んで走れる

開発元のMoar Bikesは現在、「MOAR」の販促キャンペーンを兼ねてクラウドファンディングサイトIndiegogoで出資者募集のキャンペーンを実施中。500Wのハブモーターを装備したベーシックな「Sun&Fun」モデルであれば、999ドルの出資で入手できる。ヘッドライト、テールライト、ターンシグナルなどを装備し、一回の充電で約64キロ走行できる通勤向けモデル「24/7」が1,199ドル、750wのハイパワーモーターを装備し、クルマを牽引できる「RAPT」が1,999ドルで入手可能だ。

クルマを牽引できる折り畳み電動バイク「MOAR」

価格は、同程度の性能を持つ電動アシスト自転車や電動バイクと比較すると安い。この低価格が「MOAR」最大の魅力といってよいだろう。

クルマを牽引できる折り畳み電動バイク「MOAR」
低価格ながら、通勤に必要な装備はすべて含まれている

日本で公道を走行するには、日本仕様に変更する必要がある。そのような対応を取れる輸入代理店の登場に期待したい。

米国のクルマには、日本で売れるものは少ないと言われる。だが米国の電動バイク、電動アシスト自転車には、実は魅力的なものが多い。これらのメーカーが最初から日本仕様を意識して製品を開発してくれれば、わずかではあるが米国から日本への輸出が増え、日本の電動バイク・電動自転車愛好者も喜び、win-winの関係が築ける気がする。この事実を誰かトランプ政権に伝えてはくれないだろうか?そうなったら(日本仕様の製品になったら)少なくとも、筆者は「MOAR」を買うのだが。

クルマを牽引できる折り畳み電動バイク「MOAR」
一台あたりの利益はわずかでも
積み重なればそれなりに?