線画に自動で着色したようす
線画を用意し、実際に着色させてみた

最近公開になった、線画に自動で着彩するアプリケーション。その自然なできばえに多くの人が感嘆の声を上げている。もはや手作業で色塗りの作業をしなくていいのではないか、という冗談さえ聞こえるほどだ。

アプリは「chainer」という、人の脳を模した神経回路網(ニューラルネットワーク)をコンピューター上で実現するための技術を用いている。広義には人工知能(AI)分野に属するものだ。

1月27日に技術者のtaizan氏がアプリを公開して以来、精度の高さが評判となり、Twitter上では漫画家やイラストレーター、趣味の絵描き、そのファンにいたるまで幅広い層が注目。実際に試した結果と称する比較画像も次々と流れて来る。

見る限り、手慣れた人間の仕事としか思えない仕上がりだ。しかしあくまで自動彩色なのだという。同様の機能を持つアプリも従来ないではなかったが、ボタン1つでかくも自然にできるのかと驚く。

インターネットコム編集部でも線画を用意し、アプリに読み込ませてみたところ、Twitterでの情報を裏書きするすばらしい性能が確認できた。

まず人物画の方は髪の毛、肌、瞳などをいかにもアニメや漫画に登場しそうな、なじみのある配色で仕上げている。衣服の上下なども奇抜さのない、目に快い取り合わせだ。

次にデフォルメを施した動物の絵を読みこませると、ぬいぐるみのような可愛いできばえになった。ただし例えば左右の耳の色がわずかに異なるなど、まるでアプリが一体何の絵に着彩しているのか確信が持てないまま自然に仕上げようとしたようだ。とはいえ魔法の国の生き物のような雰囲気も面白い。

動物の彩色イメージ
デフォルメを施した動物ではこんな結果に

技術情報の共有サイト「GitHub」ではこのアプリの設計図に当たるソースコードが公開中。アプリ開発の腕に覚えがあれば、誰でも再現することが可能。微調整を施せば、より好みに合った色塗りをしてくれるようになるそう。

すでに下書きを自動で線画にしてくれるアプリも登場しているが、そのうちアタリをとるだけで指定した絵柄の下書きを自動で描くアプリも出てくるのではないだろうか。