テスラの新ハードウェア
全周囲をカメラで監視

Tesla Motors(テスラ)は、今後製造するすべての電気自動車(EV)に、「完全な」自動運転のための装置を搭載すると発表し、話題を呼んでいる。将来の人工知能(AI)に役立つ技術も採用している。

すでにテスラを含め、ほとんどの有力自動車メーカーは「完全な」自動運転への取り組みを進めており、そのために必要なのは、人間の目や耳のかわりをする各種の機器とそれらを統御するITであると考えている。


テスラのEVが新たに搭載するのは、全周囲を監視する8台のカメラと、改良した12個の超音波センサー、電波を発して前方の雨、霧、塵、ほかのクルマを感知するレーダー。

自動運転のためのカメラ

自動運転のためのカメラ

自動運転のためのカメラ

さらに機械が集めた情報を管理するために、初代の40倍以上の処理能力を持つ車載コンピューターを組み込み、きわめつけにニューラルネットワークも採用している。AIを実現するための技術として有望な「機械学習」で扱う計算アルゴリズムの1つで、予測結果などを出力する。


人間の感覚ではとらえきれない情報を取得し、ドライバーだけでは到達できない視点から世界を認識できるとしている。ちなみにニューラルネットワーク採用のEVはすでに購入可能だという。

注意点として、新たな装置を搭載したテスラの「モデルS」と「モデルX」はもともと利用できた自動緊急ブレーキ、衝突警報、レーンアシストやアクティブ クルーズコントロールなどがいったん使えなくなる。テスラが検証を終え次第、無線通信によってふたたび有効になるそう。