前輪でも後輪でも、好きな方を漕げる自転車「MC2 BIKE」

「MC2 BIKE」はチェーンのない自転車。前輪、または後輪を直接漕いで走行する。その日の気分や、必要に応じて乗り方を変えられるので、様々なライフスタイルに対応できる。

前輪でも後輪でも、好きな方を漕げる自転車「MC2 BIKE」
前輪でも後輪でも、好きな方をを直接漕いで走行できる「MC2 BIKE」

「MC2」という名称の由来は「Multi-Configuration Cycle(複数構成の自転車)」。その名前の示す通り、複数の構成が可能だ。


前輪でも後輪でも、好きな方を漕げる自転車「MC2 BIKE」
「MC2」では、複数構成が可能
画像左が「クルーザー」モードで、右が「スポーツ」モード

1つ目の構成は、「クルーザー」モード。これは、「ペニー・ファージング」モードとも呼ばれる、前輪を漕いで進む構成。

前輪でも後輪でも、好きな方を漕げる自転車「MC2 BIKE」
「ペニー・ファージング」モードとも呼ばれる「クルーザー」モード
前輪を漕いで走る

「ペニー・ファージング」とは、19世紀に流行した自転車の形態で、前輪が大きく、後輪が小さい。チェーンを使用した後輪駆動の自転車普及前に流行したもので、ペダル一踏みで前進できる距離が、車輪の直径に比例している。速度を上げるには車輪の直径を大きくするしかなく、この結果、危険な乗り物となってしまった。

前輪でも後輪でも、好きな方を漕げる自転車「MC2 BIKE」
参考画像:19世紀に流行した自転車「ペニー・ファージング」
スピードは出るが、乗り降りが大変!

「MC2」の「ペニー・ファージング」モード(「クルーザー」モード)では、19世紀の自転車同様に前輪のペダルを漕いで進むが、ペダルと前輪の間には変速機が装着されており、ペダル一踏みで、タイヤの直径以上の前進を可能にしている。これにより、「ペニー・ファージング」のような巨大なタイヤが装着されていなくても、現代の自転車と同等の速度で走行できるようになった。

前輪でも後輪でも、好きな方を漕げる自転車「MC2 BIKE」
技術の進歩!

2つ目の構成は、「スポーツ」モード。これは、後輪を漕いで前進する構成だ。前傾姿勢を取れるため、高速行に適しているという。

前輪でも後輪でも、好きな方を漕げる自転車「MC2 BIKE」
後輪を漕いで走行する「スポーツ」モード
高速走行が可能に

3つ目の構成は、「モビリティ」モード。これは、自転車に乗らずに、転がして移動させる際に便利なモード。自転車の走行が許可されていない場所での持ち運び向けに用意された。

前輪でも後輪でも、好きな方を漕げる自転車「MC2 BIKE」
自転車を転がして持ち運ぶ「モビリティ」モード
ころころと…

これらのモードを組み合わせることで、一台の自転車を様々なシーンで使用できるようになると、開発元のMC2 Technologyは述べている。例えば自転車通勤で「MC2 BIKE」を使用する場合、忙しい朝の通勤では「スポーツ」モードでオフィスまで向かう。オフィス内の移動では、「モビリティ」モードにトランスフォーム。そして仕事帰りは「クルーザー」モードでのんびりと寄り道を楽しみながら家路を走る、などだ。

前輪でも後輪でも、好きな方を漕げる自転車「MC2 BIKE」
オフィス内の移動では、「モビリティ」モードがぴったり

価格は標準的な構成の「MC2 Classic」で3,336ドルから。日本への送料が別途260ドル程度必要となる。その他、リカンベントスタイルでの走行を楽しめる「MC2 Superior」等も用意されている。こちらは、5,048ドルから。なお、価格は変更される可能性がある。

前輪でも後輪でも、好きな方を漕げる自転車「MC2 BIKE」
リカンベントスタイルでの走行を楽しめる「MC2 Superior」