コマツの無人ダンプトラック
運転席そのものがない

重機の世界大手であるコマツは、まったく新しい無人ダンプトラックとして「Innovative Autonomous Haulage Vehicle」を発表した。

無人ダンプトラックの実機
すでに実機も完成している

コマツは以前から、ドライバーが乗らずに働くダンプトラックを開発してきたが、いずれも既存の有人車両をベースにしたものだった。新製品は初めから無人専用となっており、運転室(キャブ)がない。


いわば巨大な無人地上車両(UGV)の一種で、車輪を備えて走り回る「陸のドローン」と考えてもよい。

砂利などを積んでいても、いなくても4輪等荷重配分を行える。4輪での駆動、リターダ、操舵を採用し、前後方向を選ばず移動可能で、荒れた道でも走破性に優れ、積込場や排土場での切り返しが一切不要。雨や雪が多く滑りやすく、既存の無人ダンプが稼働しづらい現場にも導入できるという。

コマツの無人ダンプトラック
前後どちらにも不自由なく進めるので、切り返しなどが不要だ

コマツは2008年に無人ダンプを実用化。これまでチリやオーストラリアなどの鉱山で累計10億トン以上の運搬実績を重ねており、今後も無人化を積極的に進める考えだ。


なお、新たな無人ダンプは、米国ラスベガスで9月28日まで開催する鉱山機械見本市「MINExpo INTERNATIONALR 2016」に展示中だ。