VRによるプロ野球選手のトレーニングシステム
今江敏晃選手のトレーニング模様(出典:NTTデータ)

仮想現実(VR)技術を駆使して、プロ野球選手のトレーニングを行うシステムを、NTTデータが開発した。まずは2017年シーズンから、東北楽天ゴールデンイーグルスが正式導入する。

このシステムは、楽天イーグルスが監修も行っている。打者が投手の投げるボールを仮想体験し、試合でのパフォーマンス向上を目指す。


仮想現実に没入できるヘッドマウントディスプレイ(HMD)を頭に装着し、あたかも自身がバッターボックスにいるかのような状態となり、投手の投球を体験することが可能という。

すでにプロ野球の世界では、選手の動きやボールの移動軌跡などを記録し、データとして蓄積、分析する取り組みが盛ん。楽天イーグルスでは独自に集めた膨大なデータを、仮想現実に反映させ、トレーニングに生かす。

VRでの球場再現映像
視聴イメージ

プロ野球選手でも違和感のない品質で、打席に立った目線から相手投手の投球動作やボールの軌跡を繰り返し視聴でき、対戦する投手の特徴や投手を攻略するための方法を試合前に効率よく習熟することが可能という。

すでに2016年シーズンで、楽天イーグルスが実験として導入し、実現性や有用性を検証したという。

NTTデータは今後、このシステムを米国市場にも展開する予定。エンターテインメント分野への応用も視野に入れる。

なお9月9日~11日の3日間、楽天Koboスタジアム宮城で行う「東北楽天ゴールデンイーグルス 対 北海道日本ハムファイターズ戦」で、このシステムを一般のファンが無料体験できる催しも予定している。