
「PRISMO」は、スマートフォンカメラの使い道を広げるツール。米国コロラド州在住のJeffrey Daikerさんが考案した。スマートフォンカメラの新たな使用例としてDaikerさんは、自転車用ドライブレコーダーとしての利用を提案している。

自転車にスマートフォンを装着するホルダーとしては、様々なものが販売されている。だがそれらの多くはタッチパネルがサイクリストと正対するようにデザインされたもの。このデザインではリアカメラは地面方向を、フロントカメラ(インカメラ)はサイクリストの顔方向を向くため、前方を撮影・録画することはできない。
「PRISMO」はスマートフォンのフロントカメラに装着するツール。プリズム部分をフロントカメラの上に置き、シリコン製のバンドをスマートフォンに巻き付けて取り付けて使用する。これで、フロントカメラの向きを90度変えることが可能になる。

シンプルな構造
スマートフォンを自転車用のホルダーに取り付けた状態で「PRISMO」を装着すれば、フロントカメラは前方の撮影が可能となる。スマートフォンの録画ボタンをタップすれば、スマートフォンを自転車用のドライブレコーダーとして使用可能だ。フロントカメラはリアカメラに比べて画質が低めに設定されていることが多いが、ドラレコとして使用するには十分だろう。

カメラは前方を撮影
シリコンバンドはある程度であれば、滑り止めとしても機能するという。クルマのダッシュボードに置けば、クルマ用の簡易ドライブレコーダーとしても使えると、Daikerさんは述べている。ただし、日本ではこのような使い方をするのは危険なので、スマートフォン用ホルダーをクルマに設置した方が良いだろう。

「PRISMO」を使えば、3脚がなしで自撮りをする際にも便利だ。一般的なカメラと違い、スマートフォンは自立させにくい。だが「PRISMO」を使うのであれば、スマートフォンをベンチなどの上に平置きにしてセルフタイマーをセットし、撮影できる。


Daikerさんは「PRISMO」の市販化に向けて、クラウドファンディングサイトkickstarterで出資者募集のキャンペーンを実施している。25ドルの出資で「PRISMO」を1つ入手可能だ。キャンペーン終了後の市販価格は35ドルになる。出荷時期は2016年12月に予定されている。
12月まで待てない人は、自作をしてもよいかもしれない。シリコンバンドとプリズムはそれぞれ300円程度で、2つをくっつける接着剤は100~200円程度で購入可能なので、「PRISMO」を買うよりもかなり安く、ほぼ同じ性能を持つものを自分の手で制作できるはずだ。
