
ハッブル宇宙望遠鏡が捉えた木星のオーロラの画像と動画が公開された。太陽系最大の惑星で発生したオーロラのサイズは、地球よりも大きいという。
オーロラの画像は、欧州宇宙機関(European Space Agency:ESA)が公開したもの。2枚の写真を合成して作られている。1枚は2014年に可視光で観測された木星全体の姿で、もう1枚が今回、ハッブル宇宙望遠鏡の紫外線センサーを使用して捉えられたものだ。

画像出典: NASA
木星のオーロラ観測プログラムの主任研究者である英国レスター大学のJonathan Nichols氏は、今回の画像について次のように述べている。
「オーロラはとても大規模で、これまで観測してきた中でも、もっとも活発なものだ。まるで木星が、もうじき到着するNASAの木星探査機ジュノーを、打ち上げ花火で祝っているかのように見える」

画像出典: NASA、ESA
木星探査機「ジュノー」は7月4日に到着し、木星周回軌道に入る予定だ。

画像出典: NASA
さて、木星のオーロラは地球よりもサイズが大きいだけでなく、そのエネルギーも数百倍にも及ぶのだとか。また、現われてはすぐに消える地球上のオーロラとは異なり、木星のオーロラは消えることなく、常に活動を続けているそうだ。
ESAは、木星のオーロラを動画でも公開している。静止画像とは異なり、木星本体は見えないのだが、こちらも非常に美しい。
ハッブル宇宙望遠鏡が捉えた、木星の北極で発生したオーロラ