ヤフーが食堂で出す米「あきげしき」
とてもおいしそう(出典:ヤフー)

ヤフーは6月13日、東京本社の社員食堂で、熊本の米として「あきげしき」を導入した。Twitter上で明らかにしたもの。熊本地震の復興を意識したものという。


日本穀物検定協会によると、あきげしきの育成年は1996年として登録してあり、育成場所は熊本の隣県、宮崎の農業試験場。


粒は中形でやや大きく、やや濃飴色、光沢が良い。熟した際の黄金色が鮮やかで、収穫期の秋の恵みをさらに豊かなものに彩るものとして、「秋景色」と名付けたという。

九州中部の風光明媚な中山間地帯が主な産地。具体的には熊本地震で被害の大きかった阿蘇周辺で多く栽培している。Amazon.co.jpなどにも阿蘇産のあきげしきが数多く出品中だ。

ヤフーでは白米として炊き上げ、食堂で利用していると見られるが、Amazon.co.jpなどに出品する米穀店の説明によると、寿司のしゃりにも向くとされる。

【追記 2016/6/13 19:10】

ヤフー広報部から、あきげしきの採用について詳しい解説があった。

業績連動型の社員食堂「BASE6」のメニューとして、7月29日までの期間限定で出すそう。

BASE6は過去にも、東日本大地震の復興支援を目的に東北の米「たかたのゆめ」や魚、果物などをランチで出したことがある。 今回、熊本の「あきげしき」を出したのも同様の理由からだが、いきさつは興味深い。

ヤフーは以前から災害に対してインタ―ネットを生かした支援をしてきたが、今回はじめての試みとして社員6人が地震直後に被災地に入っての支援を実施した。

その6人のうちの1人が、地震の影響で熊本で作った米の取引が中止になり、大量に余っているのを発見したという。そこで5月下旬に、BASE6の担当者に相談し、採用の運びとなった。

BASE6は、1日約50kgの米を使っているため、7月末までの営業で、約1,700kgの米を消費できる予定。米俵が1つ60kgなので、30俵ほどをヤフーで食べる計算だそう。どんな味がするのか気になるところ。