栓抜きの世界にIoTの概念を持ち込む「BOx」

「BOx」は、世界初のスマート栓抜き。IoTの概念を栓抜きの世界に導入するデバイスだ。

インターネットにつながる栓抜き「BOx」
IoTの概念を栓抜きの世界に導入する「BOx」

Wi-Fi接続機能を内蔵した栓抜き本体と、専用のスマートフォンアプリで構成。利用者がビン飲料の栓を抜いたら、それを内蔵のセンサーが検知。Wi-Fi経由でアプリに通知されるという仕組みだ。


「BOx」は、Wi-Fi内蔵本体とアプリで構成
Wi-Fi接続機能のほか、センサーも搭載

「BOx」専用アプリ
利用者が栓を抜いたら、Wi-Fi経由でアプリに通知される

アプリはメッセンジャーアプリと連携でき、利用者が栓を抜き、(おそらくは)ビールを飲み始めたことを友だちに知らせてくれる。例えば友だちがまだ仕事をしている時間にビールを飲み始めたことを「BOx」経由で知らせ、うらやましがらせることが可能だ。連携可能なメッセンジャーアプリは、現時点ではSlackとFacebook Messengerの2つ。

「BOx」がメッセンジャーアプリと連携した画面の例
「まだ会社から出られないよ」
「ビール2本、自宅で」
「サンタモニカビーチでビール1本」

「BOx」は、本来の栓抜きとしての機能も優れている。片手で線を抜けるワンハンドオープン機能を装備。パーティ―で、友だちの目の前で栓を抜き、“抜きたて”のビールを手渡すことが可能だ。

「BOx」のハンハンドオープン機構
ワンハンドオープン機能で、“抜きたて”のビールを!

「BOx」のワンハンドオープン機構の例その2
イエイ!

発表当初、ITの専門家の中には、「BOx」はIoTブームが無意味であることを示すジョークではないか?と考える人もいた。だがそうとも言い切れないようだ。例えば「BOx」アプリは、利用者が1時間に3本以上の栓をあけた場合、「飲み過ぎ注意」と「クルマの運転をしないように」と警告するメッセージを表示する。また、SNSで繋がっている友だちや家族が利用者に注意するきっかけにもなりうるだろう。これらは利用者が酒量を抑えることにつながるかもしれない。

「BOx」による、飲み過ぎを警告するメッセージ例
1時間で3本飲んでます
飲み過ぎ注意
運転はしないでください

製作したのはスイス在住のチーム(3人組)HIKAMI。同チームは現在、クラウドファンディングサイトkickstarterで出資者募集のキャンペーンを実施中。すでに目標金額の調達に成功して市販化を決めている。本稿執筆時点では、22スイスフラン(約2,440円)の出資で「BOx」を1個入手可能だ。出荷は2016年9月に予定されている。

「BOx」本体画像
インターネットにつながらないバージョンもあるそうです!