著名人がLINEでかわしたトークがのぞき見によって流出し、多くの人を不安にさせた問題。2月22日に登場した最新版アプリケーションでついに対策ができたようだ。

LINEではトークを他人がのぞいたり、流出させたりしないようさまざまなセキュリティ機能を備えているが、2台のiPhoneを使った「クローンiPhone」という手法を使えばかいくぐれると言われていた。


■流出を可能にする「クローンiPhone」が問題に

クローンiPhoneという手法は、まずLINEのアプリが入っている誰かのiPhoneを入手し、かつパスワードなども把握しておく。次にPCにiPhoneをつなぎ、「iTunes」というアプリケーションで「バックアップデータ」を作成する。続いて別のiPhoneにバックアップデータを移し、LINEを起動できれば完了だ。

複数のiPhoneから、同じ人のLINEのトーク画面がのぞき見できるようになる。

■LINEの最新版で対策

さてiPhoneやiTunesでなぜそんな手法が使えるかというと、iPhoneのデータを安全に保管したい人向けに開発元であるApple(アップル)があくまで善意で用意した機能だ。

とはいえいったん誰かが悪用し、話題として広まれば、LINEとしては放っておく訳にもいかない。以前から対策をとると表明していたが、iPhone向けアプリの最新版(ver5.10.0)でいよいよ実施した。

すでに多くの人は、特に意識せずアプリを更新しているだろう。ひとまずそれで対策は完了だ。

■でもメールアドレス、パスワード、iPhone本体はしっかり管理を

とはいえ完璧なセキュリティ機能など現実には存在しない。LINEによると、登録したメールアドレスとパスワードが分かれば依然として誰かになりすますのは可能。また手持ちのiPhoneなどについて、うかつに他人に触れさせないよう呼びかけている。

もちろんLINEに限らずどのアプリでもたいてい同じだが、メールアドレス、パスワード、iPhone本体などの管理は徹底して欲しいそう。