IDC Japan は、国内 IT 市場の地域別予測(2014〜2018年)を発表。2015年の国内 IT 市場は、大都市圏とそれ以外の地域で、量的、質的両側面において2極化が進展するという。

2015年は、前年の PC 更新需要反動の影響により、東京都と関東地方以外は全てマイナス成長となる。特に、北陸新幹線に伴う市場拡大が一段落する北陸/甲信越地方、生産拠点の海外移転が進む中国/四国地方、九州/沖縄地方において、IT 支出が伸び悩むそうだ。

東京、関東以外は全てマイナス成長に--2015年国内 IT 市場の地域別予測
国内 IT 市場 地域別前年比成長率予測:2014〜2018年

東京を中心とした首都圏、名古屋、大阪、福岡などの大都市圏と、それ以外の地域の間では、IT 支出に関する2極化が進展する。2極化は量的な IT 支出の格差拡大にとどまらず、第3のプラットフォームに関する IT 支出が増加する大都市圏と、従来型の IT 支出にとどまる地域に見られるように、IT 市場の質的な違いにおいても進展する。

IDC Japan の IT スペンディング グループマネージャー 廣瀬弥生氏は、「企業向け市場においては、大都市圏中心に第3のプラットフォームによる戦略的 ICT ソリューションが必要とされる一方、それ以外の地域では、地域課題解決に向けて第3のプラットフォームを活用した公共ソリューションが市場をけん引する必要がある」と分析している。

発表の詳細は、IDC が発行したレポート「国内 IT 市場 地域別 2014年第2四半期までの実績と2014年〜2018年の予測」(J15170301)に報告されている。